アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
第十三話 心のありか
[3/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「おれやキリト君同様ユニークスキルホルダーだよ。まず、瞬神ってのは≪神速剣≫っていうユニークスキルホルダーであるベガってプレイヤーの通り名で、神槍ってのは≪神槍≫っていうユニークスキルホルダーであるシリウスってプレイヤーの通り名だ。
中層下層のほうじゃ割と有名なんだけど、攻略組ではないから最前線じゃ知らない人のほうがほとんどだろうよ」
「し、知らなかった・・・。ユニークスキルホルダーって六人もいたんだ・・・」
「そう、≪剣聖≫ソレイユ、≪黒の剣士≫キリト、≪聖騎士≫ヒースクリフ、≪流星≫オシリス、≪瞬神≫ベガ、≪神槍≫シリウス。この六人が今明らかになっているユニークスキルホルダーだよ」
「へぇー、そうなんだ。・・・・・ねぇ、ソレイユ・・・・・」
「ん?どうした?」
「・・・≪剣聖≫スキルってどういう効果があるの?」
スキルの詮索をしているためか、申し訳なさそうにしながらソレイユに尋ねるルナ。しかし、ソレイユは気にした様子もなく口を開いた。
「≪剣聖≫ってのは、スキルスロットにセットしてある他系のソードスキルが使えるようになるというスキルだよ」
「スキルスロットにセットしてある他系のソードスキル・・・?」
「ああ、だからおれのスキルスロットのほとんどは武器スキルで埋め尽くされてるんだよ」
ステータスウインドウを可視化してルナに見せる。そこにはスキルスロットのほとんどが武器スキルによって埋め尽くされ、すべてのソードスキルにマスターの証が記されていた。それを見たルナは異常だ、と思うしかなかった。
この二年で四つないし五つあたりのスキルをマスターしているのなら理解できる。現存する攻略組のほとんどがそうであろう。しかし、数十個ある武器スキルをほぼすべてマスターしているとなると、それは異常であるほかない、と考えたところでルナに一つの疑問が生じた。
「でも、スキルスロットは足りるの?全部装備してるんだよね?」
「ああ、そうだよ。そこで登場するのが俺がいつも身に着けているロングコートさ。あのコートには、スキルスロットを倍にするっていう特殊な効果がついてるからな」
「・・・よくそんなもの持ってるね」
「知り合いからもらったんだよ。もっとも、防御力は0だけどな。攻撃なんて、当たらなければ問題ないんだよ」
「・・・・・・・」
もはや、どんな反応をしていいのかわからないルナはそんな返事しか返せなかった。規格外すぎるのだ、目の前の存在は。
そのことを理解した瞬間、ルナは怖くなった。ソレイユという規格外のプレイヤーはなぜ自分を選んだのか、と。あまりにも不釣りあいすぎる自分と相手。いつか捨てられてしまうのではないかという底知れぬ恐怖がこのときルナの全身を駆け巡った。
そこに、考え
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ