アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
第十三話 心のありか
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「大丈夫・・・・ではなさそうだな。いろいろと」
何事もなかったかの様子で戻ってきたソレイユは三人の様子を見まわしたあと、溜息交じりにつぶやいた。アスナのほうを見ると、今回のことが起きてしまったことに責任を感じているのか目元に涙をため、泣く寸前ということが見受けられた。
そのため、ソレイユはアイテムウインドウを操作して、回廊結晶を取り出し、ゲートを開く。
「キリト、アスナ。とりあえず俺たちは先に帰るから・・・」
キリトとアスナに先に戻る旨を伝えた後、沈んだ表情のルナを連れてゲートの中に消えて行った。
◆
ゲートを抜けた先にあったのは常緑樹の森林に囲まれた一軒のログハウスだった。周りを見渡してみると、何軒か似たようなログハウスが見て取れた。
「・・・・・ここ、は?」
「俺の隠れ家みたいなものだよ」
そういって、ソレイユは目の前にあるログハウスのドアをくぐって中にはいていく。それに続いてルナも中に入ってくるが、そこまでが限界だった。
ソレイユに身を寄せ、ルナは嗚咽を漏らした。
「私、わたし・・・・・また・・・・・」
「ルナ・・・・・」
「わたし・・・また、あなたに・・・・・」
「お前のせいじゃないんだがな」
「でも・・・でもぉ・・・・・」
「・・・・・・」
「あのときだって、ラフコフのときだって・・・わたし・・・わたしたちは・・・」
「・・・・・ルナ」
「・・・へっ?・・・きゃっ」
嗚咽を漏らし続けているルナをソレイユは引き離した。いきなりのことに驚いたため、なされるままになるルナの唇をソレイユは自分の唇でふさいだ。
「・・・・・っ!?」
いきなりのことに驚くルナだったが、徐々に何をされたのか理解が追い付くと体の力を抜き、ソレイユにゆだねていく。ソレイユは委ねられた体を支ええるように腰に手を回した。
そこで、一度二人の唇が離れるが、再び唇を重ね合い、互いを深く求めあっていく。少しの間求めあったところで、ソレイユはルナから離れた。ルナは蕩けた瞳で名残惜しそうにソレイユを見つめる。そんなルナを見たソレイユは、ルナの頬を撫でながら一言呟いた。
それを聞いたルナは蕩けた表情で頷き、了解を得たソレイユはルナを連れて寝室へと消えて行った。
◆
ソレイユが目を覚ますと、隣ではルナがソレイユの腕を枕にして静かに眠っていた。それを少しの間眺めた後、ある人物宛にメールを送るためメニューウインドウを開き、要件を出来うる限り簡潔にまとめあげ送信すると、数秒後に返事が返ってきた。
そこには、ソレイユが望んだ通りのことが書かれており、それを確認したソレイユはウインドウを閉じ、窓の外を確認すると、外の景色はすでに薄暗く日が落ちたことを明らかにしていた。
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