四十八話:改造人間
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ってきているらしいからこっちと同じような状況にならないことを祈るぜ。頼むから俺をストーカーするような奴は出てきてくれるなよ。
「パパ……僕この前、イッセー君と喧嘩したらダメって言ったよね?」
「ま、待ってくれヴァーリ。これには大切な理由が―――」
「言ったよね?」
「はい……言いました」
ヴァーリに睨まれて、思わず正座をするアザゼル。こいつは毎度娘に弱くて助かるな。イリナの父親の方は娘に対しても普通に反撃してくるからな。まあ、持ち前のポジティブシンキングのおかげだろうがな。そう思ってチラリとT・シドーとイリナの方を見る。
「待ってくれ、イリナ! その関節はそっちには曲がらな―――アアアッ!?」
「ごめん、パパ。手がちょっと滑っちゃった。あ、足が滑った」
「グフウッ!? そ、そこは男の急所だぞ…っ」
どうやら、イリナが手や足を滑らせて危ないことになっているが俺がどうこうできる問題じゃねえな。それにこれも全部、親馬鹿共の自業自得だ。今更同情なんざするわけがねえ。ただ、かなりグロい光景になっているとだけは伝えておこう。
「パパ、僕との約束を破ったんだね……僕、信じていたのに」
「ヴァーリ、パパの話をよく聞いてくれ!」
「もう、パパなんか知らない! 僕、家出する!」
「ヴァーリィィィッ!! パパが、パパが悪かったから帰って来てくれよおおおおっ!」
泣き叫びながら腕を伸ばすアザゼルに背を向けてプンスカといった効果音を出しながら歩き去っていくヴァーリ。そして俺の前で立ち止まり俺の腕を掴む。そんな行動に困惑する俺をよそにヴァーリはニッコリと満面の笑顔を浮かべて口を開く。
「今日からイッセー君の家に住むからよろしくね、イッセー君」
「何がどうなったらそうなるんだよ、くそがっ!」
その後色々と話し合ったが、結局、俺が折れてヴァーリは俺の家に住むことになり、それを知ったイリナと少し一悶着あったが(主に俺が)今度行く、デートでイリナが主導権を握るということで手を打つことに成功した、が……今から不安でしょうがねえな、おい。
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