四十八話:改造人間
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意味不明の会話をして俺を巻き込もうとする紫藤親子に溜息を吐きながらグローブから“オレンジ”色の炎を噴出させる。今まで使う機会がなかったからずっと使ってなかったが……まあ、コントロール出来ねえことはねえだろ。
「キックホッパーの力はこんな物じゃねえぜ。ライ○ーキック!」
今度は上に大きく飛び上がりそこから高速で降下しながら蹴りを放ってくるアザゼル。俺はそれに対してゆっくりと手をかざして奴を睨みつける。
「頭が高えんだよ、カラス風情が……―――落ちろ!」
「なんだこりゃ!? 急に重力が…っ!」
何倍にも倍加した重力を宙に浮かんでいるアザゼルにぶつけて地面に叩きつける。そしてさらに重力を強くして床にめり込むくらいにまで押し付ける。今俺が使っている炎は『大地の炎』だ。大地の炎はシモンリングをはめねえことには使えねえ仕組みになっているらしいからわざわざ取り出してはめたんだ。
それと大空で十分だからという理由と、俺がボンゴレボスであってシモンのボスじゃねえという理由で使ってこなかったが親馬鹿共の相手には丁度いいだろう。因みにこれは偶然、闇の商人から手に入れたもんだから他の属性のリングは持ってねえ。そもそもシモンファミリー自体がつぶれたのか、マフィアをやめたかの理由で今は存在しない。まあ、特に興味がなかったから大して調べてねえんだけどな。
「同胞よ!? 貴様よくも私の同胞を痛めつけてくれたな!」
「カス共が俺に逆らうからだ。大地の重力!」
「か、体が引き寄せられていくだと!?」
俺の放った球状の大地の炎の重力によって引き寄せられていくT・シドー。さてと、てめえらを重力で動けなくしたところでボコボコにしてやるとするか。幸いイリナも今か今かと眼光をぎらつかせているから作業ははかどるだろ。そうして、まずはアザゼルにむけて拳を振り下ろ―――
「イッセー君!」
「ヴァーリ! パパを助けに来てくれたのか!?」
拳を止めて高速で飛んできたヴァーリを眺める。アザゼルは娘が助けに来てくれたと思っているのか感無量といった感じの顔を浮かべている。だとしたらとんでもない勘違いだな。ヴァーリの顔は明らかに怒っていますといったように頬をプックリと膨らませているからな。
(ヴァーリたん来たあああああっ! ペロペロ!)
(愛らしい、愛らしいよー! やっぱり、ヴァーリたんは天使!)
ああ……うるせえな、こいつら。ヴァーリが来ると普段の数倍活性化しやがる。白龍皇に反応して活性化する赤龍帝というのならまだ聞こえはいいんだが、こいつらの場合、ヴァーリという個人に反応して活性化するからたちが悪い。歴代白龍皇の方も最近、徐々におかしくな
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