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魔法少女リリカルなのは ―全てを変えることができるなら―
第二話
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た。

「始めるぞ、ネクサス」

 機動六課隊舎から少し離れると、広い訓練場がある。

 朝我は自分を中心に半径30m範囲内にB級の野球ボールサイズのスフィアを出現させる。

 数はネクサスがランダムに設定しており、朝我は知らない。

 ドーム状に展開された無数のスフィアが、ターゲットである朝我を捉える。

 訓練内容は、30秒までに半径30m範囲内にいるスフィア全ての数を数えきること、それが終わったら全てのスフィアの中心にあるコアを貫くことである。

 なお、範囲外にいるスフィア、ダミースフィア、妨害攻撃があり、更にスフィアの狙いをコアのみにしなければ破壊判定されない。

 あまりにも短い制限時間、更にフェイクとクリア条件の多さから、その難易度は普通の教導訓練の枠を超えている。

 しかし、そんな無茶な訓練内容を考えたのは、高町 なのはである。

 当時、朝我 零のステータスは速度以外は点で低かった。

 いや、むしろその速度で全てのステータスを補っていた、悪く言えば誤魔化していた。

 それを見過ごすなのはではなく、自身が持つ知識の全てを費やして考えた訓練内容がこれだった。

 発案した本人ですら『20歳にもなってないのに、人生で一番高いレベルの訓練内容を作った自信があるよ……』と遠い目をして述べていた。

 朝我も、そしてフェイト達も苦笑したが、それも今となっては良い思い出であり、そして今を生きる朝我の強い味方となっている。

《それでは――――スタート!》

 ネクサスの掛け声と同時に、全てのスフィアが朝我に向かってレーザー光線を放った。

 180°と言うほぼ全ての方向からの放たれた雨にも似た、回避しようのない攻撃。

 朝我はネクサスを起動させず、すぐさまフリューゲル・ブリッツを発動させ、走り出した。

 瞬間移動の如く消えた朝我。

 彼のいた足元に、全てのレーザー光線が当たって小規模の爆発を起こした。

 光線が迫れば迫るほど、回避する穴が無くなっていくからだ。

 ここで大事なのは、どんな瞬間であっても冷静さを失わず、咄嗟の判断がすると言うこと。

 それには勇気と実力、そして経験が必要だ。

「半径30mのスフィア数、160体!」

 朝我の姿は30mギリギリの位置にいた。

 一直線の移動に見えるが、その一瞬で彼は跳躍もしており、半径内のスフィアを数えきっていた。

「クロス・ネクサス/起動!」

 端に到着、そして全てのスフィアが再び朝我をターゲットにした瞬間、彼はここでデバイスを起動させた。

 右手首に付いたブレスレットは銀色に光ると、刀の姿となって彼は右手で柄を握った。

 それと同時に全てのスフィアから再び雨
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