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魔法少女リリカルなのは ―全てを変えることができるなら―
第二話
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ェイト・テスタロッサ・ハラオウン、八神 はやては死亡する。

 その未来を変えるために朝我は過去に遡り、今から八年前に時間移動した。

 彼の持つ能力/始まりの世界(ダ・カーポ)の持つ事象を零に戻す力を極限まで高めることで、自らが求める時間まで戻ったのだ。

 だが、年単位での時間移動による負荷は計り知れず、不幸にも時間移動の直後は記憶喪失になって入院を余儀なくされた。

 幸いにもネクサスが生きていたこともあり、記憶は直ぐに戻り、更に運がいいことに入院先がなのはが入院した病院だった。

 そこでなのはと邂逅し、その流れでフェイトとはやてと仲良くなった。

 その後は記憶喪失や身元不明なことを利用して様々な書類関係の問題をスルー、多少の不手際もありながらも陸士訓練校に入学した。

 スバルとティアナとはそこで出会い、仲良くなり、そしてコンビ……ではなくトリオとなった。

 そこからはBランク昇格試験を受けて現在に至る。

「何もかも、運良くここまで来れた……けど」

 なのはとの出会い、スバルやティアナとの出会い。

 それは全て偶然のことだった。
 
 それをラッキーと言えばそれまでだが…………。

《全ては運命の歯車によって仕組まれていた……マスターはそうお考えですね?》

「……ああ」

 ネクサスに心中を語られ、神妙な表情で頷く。

 朝我曰く、現状の流れは全て変わりなく進行している。

 ただひとつ、朝我 零の介入を除いては。

 その介入がどこまでの変化を与えられるか――――。

「俺一人には、荷が重すぎたかな?」

《覚悟の上でしょう?》

「……まぁな」

《ご安心を。 
私も付いています。
マスターに何があろうと、私はあなたの刃となり、盾となりましょう》

 自信に満ちた励ましに、朝我の表情から自身の笑みが戻る。
 
「……ああ、頼りにしてるぞ、ネクサス」

《お任せ下さい!》

 互いに士気を高めると、朝我は駆け出し、自主練に向かうのだった――――。


*****


 朝我 零のステータスは資料の中だと平均並みとされている。

 しかし実際の所、全体的に高いステータスを持っている。

 それは未来で高町 なのはによる訓練を受けていたことや、フェイトやはやて、その他機動六課の部隊長全員との戦闘訓練を体験していることが影響している。

 更に言えばなのは達が死ぬ原因となった事件にて経験した、命懸けの戦闘。

 多くの戦いを経験した彼の実力は、本来であれば機動六課などと言った試験的な部隊ではなく本格的な部隊にこそ向いている。

 ――――それだけの実力を持っていても尚、愛しい人の命を救うことはできなかっ
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