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とあるの世界で何をするのか
第十一話  実質的に初の暗部活動
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思う。

「麦野っ、交渉は超決裂ですかっ?」

 後ろから回り込んで来た絹旗さんが、俺と少し距離を置いて立ち止まる。滝壺さんのほうはまだ離れた位置で歩いてきている。

「いや、こいつすでに暗部組織の一員だとさ」

「それなら、やっちゃっても超かまわないんですね」

 麦野さんが説明すると絹旗さんは戦う為の構えをとる。

「うわー、かわいい女の子がやっちゃうなんて言っちゃいけません!」

 どうやら戦闘になりそうなので、麦野さんとの間に空間盾を設置した俺は少し余裕が出来て、まぁ何となく気分だったのだが上条さん風なお説教を言ってみた。

「なっ!?」

 すると絹旗さんは急に顔を赤くしてしまった。

「おいっ、絹旗っ!!」

 そんな絹旗さんを見た麦野さんが一喝する。

「ちっ、こいつ超なかなかやりますね」

 麦野さんの渇により元の調子を取り戻した絹旗さんがまた構え直す。しかし、『超』と『なかなか』は相反するのでは無いだろうか。そんなことを考えている間にも、滝壺さんは絹旗さんの数歩後ろの位置まで来ていた。

「ところで麦野さん……ですよね? 暗部組織なのに、こんなんでいいの?」

 俺は麦野さんのほうに振り返って聞いてみた。

「テメェに心配される筋合いはねぇんだよっ!」

 かなりの剣幕で恫喝してくる麦野さん。さっきからずっと見ているが、感情の起伏がかなり激しそうだ。

「でも、こんな美少女ばかりの暗部組織なんだし、やっぱり心配にはなるでしょ」

 麦野さんをからかうのって、ちょっと楽しいかもしれないと思って言ってみたのだが、効果は別のところに現れていた。

「ちょっ、美少女とか言われたって訳よ」

「び……美少女って私のことも超入ってますよね?」

 さっきのことがあるというのに、フレンダと絹旗さんが顔を赤くして何やらつぶやいている。

「こらっ、フレンダと絹旗っ!」

 麦野さんは叫ぶと同時にフレンダへ拳骨を見舞う。俺を挟んで反対側に居る絹旗さんには手を出せなかったみたいだけど……。

「大丈夫、美少女じゃなくても、そんなむぎのを応援してる」

 うわぁ、滝壺さんって意外と毒舌だったのか。というか、俺は確か『美少女ばかり』と言ったはずで、つまりは麦野さんも美少女という枠に入れたつもりだったんだけどなぁ。

「いやー、何というか……まぁ、やっぱり暗部組織としてはどうなんだ?」

「テメェのせいだろうがぁー!!」

 俺が言った言葉を受けて、麦野さんが叫ぶ。麦野さんの怒りは頂点に達しているようだ。だが、この程度の舌戦で激昂しているようでは、暗部としてやはり心配になってしまう。

「はぁ? 暗部だったらたかがこんな程度の心理戦で惑わされてんじ
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