暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜漆黒の剣士〜
第14話 「親戚、現る」
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とがあるな。あいつの料理は上手いから食べたくはあるが、あそこは人数も多いし、たくさん食べる奴もいるからな。手間を増やしたくないって思うんだよな。
これをディアーチェに言ったところで、気にせず食べに来いというニュアンスの返事があるだけだろう。しかし、俺も家事をしている身であり、日頃の彼女の家事を除いた苦労も理解できるため、あまり甘えたくはない。
「……ん?」
不意に室内に高めの音が響いた。来客を知らせるインターホンの音だ。
記憶を辿ってみても、今日誰かが来るという話は聞いていない。突発的に訪れそうな人間の心当たりはいくつかあるが……海外にいる両親が何か送ってきた可能性もある。ネガティブに考えるのはよそう。
「やっほー」
俺が玄関を開けると、来客が明るく無邪気な声で話しかけてきた。乳白色とでも言うべき肌に鮮やか赤い瞳。長く伸びたストレートの髪は紫黒色だ。背丈は同年代と比べると小柄なほうに入るだろう。
目の前にいる少女の名前は東雲悠樹。普段はユウキと呼んでいる。
彼女は俺の母方の親戚であり、幼い頃から度々顔を合わせている間柄にある。運動はあまり得意ではないのだが、ゲームにおいては天性の才能を持っており、俺よりもあとに始めたはずなのにいつの間にか追い抜かれていたということが数え切れないほどあった。
この説明から分かるだろうが、俺とユウキは知らない間柄ではない。
それにも関わらず、俺が固まってしまっているのはユウキが住んでいるのがこの街ではなく海外だからだ。突発的に遊びに来ることは考えにくい。
「久しぶり……どうかした? 僕の顔に何か付いてる?」
「いや……急に来たから」
「え?」
なぜユウキは驚いているのだろうか。……もしや
「レーネさんから聞いてないの? 今日来るって言ってあったと思うんだけど」
やはりそうか。
俺が今一緒に暮らしているレーネという人物は、天才的な頭脳の持ち主であるのだが、一度仕事を始めると不眠不休で働くような仕事中毒の一面を持っている。そのため家事全般は不得意であるし、このように連絡事項を伝え忘れることが多々ある。
現状では俺の保護者的な立場にあるはずなんだが、彼女のことを知っている人間からすれば、俺が保護者の立場にいるように見えるのではないだろうか。すでにイイ大人なのだからもう少ししっかりしてほしいものだ。
「はぁ……」
「え、僕まずい時に来ちゃった? それとも来ること自体迷惑だったかな?」
「あぁいや……レーネさんに思うところがあるだけで、お前にどうこうってわけじゃない。にしても、えらく今回は荷物が多いな」
「それはそうだよ。しばらくこの家でお世話になるんだし」
…………は?
この家に世話になる? つまり泊まるってことか。まあ親
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