第1話 始まりの戦い
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バトルシステムを起動させつつ、可愛らしくウィンクする。
「いや、何の期待しなきゃいかんのか」
ボヤきつつ、トランクから機体を選び出す。
「それ、なんて言うの?」
「ガンダムエアマスター。ガンダムXの機体だよ」
ほとんど改造を施してはいない。敢えて言うならばビームダガーを取り付けたくらいか。
『Please set your GP-base』
機械音声の通りにGPベースを筐体にセットする。早希もメイド服の背中のリボンからGPベースとガンプラを取り出した。
「何処から取り出してる。………ガイアガンダムか、よく手入れされているな」
「ありがと。これはガイアガンダム・アメジスト。私の相棒よ」
薄紫色に塗り直されたガイアの背中には、大型の火器が増設されている。
(射撃火力型か。メイドさんの力、お手並み拝見といくか)
『Please set your GANPLA』
エアマスターとガイアが台の上に置かれ、粒子の光に包まれる。ホログラムの球体状の操縦桿を掴み、グッと押し出した。
「ガンダムエアマスター。舞霧氷雨。目標を撃破する!」
「原沢早希、ガイアガンダムアメジスト。行きます!」
粒子の光を放ってガンプラが飛び立っていく。
▽
その様子を他の部屋のモニターで観戦している人影がいた。
「やはりうちの娘はガンプラバトルを挑みましたな」
頭を痛そうに抱えた原沢だったが、隣の男性は朗らかに笑う。
「良いじゃないか。彼もリハビリは必要だろうしね」
自身の主の言葉に、驚いたような表情を浮かべる。
「………やはり彼は一年間、あの機体を使わなかったと………?」
一年前のとある事件以来、彼の二つ名の代名詞とも言える機体を見たものはいない。
捨てたとも破壊されたとも噂されるが、真相は明らかではない。
「どうだろうね。でも、あの機体を見れば、何か反応を見せるかもしれない」
「………お嬢様が譲り受けた機体ですか」
執事の言葉に頷き、戦いの始まったモニターに向き直った。
「でも、取り敢えずは彼がまだどれ位動けるのか、お手並み拝見だよ」
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