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101番目の百物語 畏集いし百鬼夜行
第十二話
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のに懐かしく感じるのはなんでなんだろう?

「あ……」
「どうしたの?」
「ああいや、なんでもない。ちょっと後輩を見つけただけだ」

 向こうは気付いてないみたいだし、友達と話ていたから声をかけても迷惑だろうと考え、気にしないことにする。そもそも、委員会で一緒だったという繋がりくらいしかないから、もう忘れられてるかもしれないし。

「ふぅん。どんな子?」
「そうだな……委員会で一緒になった時に話すようになったんだけど、元気な子だったよ。吹奏楽部に入ってて、本人いわくあんまりうまくはなかったらしい」
「本人いわくって、聞いたことはなかったの?」
「なかったなぁ。まあ、そんな感じの子」

 背の小さいショートヘアーで、頑張ってる姿がなんだか微笑ましかった。仲良くなってくるにつれて遠慮もなくなっていって、最終的に俺の呼び方は『カミナパイセン』だった程だ。今考えてみると、中々あいつもキャラが濃いな。俺の周りはそんなんばっかか?

「ふぅん……吹奏楽部、ね」
「どうかしたのか?」
「ううん。ただ、その子からそのクラリネットのことを聞けたかもなー、って」

 言われてみれば、確かにその通りだ。音楽室の怪談なんだから、吹奏楽部なら詳しかったかもしれない。
 これは、ちょっとミスったかなぁ……

◆2010‐05‐12T18:10:00  “Yatugiri Junior High Scool Music Room”

結局、あの後部活の後輩に会い、そいつから音楽室のクラリネットについては聞くことができた。なので、ここで簡単に説明してしまおうと思う。
 元々の形としては、ちょっと怖い話だったそうだ。放課後、誰もいなくなった音楽室から楽器の音が聞こえてくる。誰もいないはずなのにおかしいな、と思い、少し怖いと思いながらも近づいて行って、音楽室の扉をあける。そこから覗き込むと、そこにはイスに座ってクラリネットを吹いている女子生徒の後ろ姿があったそうだ。
 それを見てホッとしたその人は、ようやくそのクラリネットの音にちゃんと耳を傾けた。とてもうまかったのだ。だから邪魔をしないようにとそっと音楽室に入り、その後ろ姿を見ながらクラリネットの音を聞く。やがて、演奏が終わると無意識のうちに拍手をしていた。
 その拍手の音に対して、演奏者はゆっくりと振り返る。その顔はとてもかわいらしいものであったが、その人はそれどころではなかった。ただただ、うまい演奏に拍手を送り続けていたのだ。やがて状況を理解したのか、その子は笑みを見せてから一言。

『ねえ、私の演奏うまかった?』

 返事を待たずその少女は消えてしまい、その場には楽譜とクラリネットが残された。

 この話は、一般的なものだとピアノであることが多いものだというのは、後にテ
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