episode2 ーCybernetic Revolutionー
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「それは……どうかな?」
勝利を確信した亮はレンカへと叫ぶ。だが、レンカからは亮が思ってもみなかった言葉が返ってくる。
レンカは待っていたと言わんばかりに嬉々とした表情を浮かべて、リバースカードを発動させる。
「リバースカードオープン、断絶拳!!」
「なっ!?」
直後起こった情景に声を失う。
サイバー・エンド・ドラゴンの放った光線が不可視の障壁に阻まれると、次に直接食い千切らんとその巨体を踊らせ、レンカへと迫る。だが、本人はそれを静かに見つめ、デュエルディスクが装着されていない右手を力強く握り、半歩体を反らすと目と鼻の先まで迫っていたサイバー・エンド・ドラゴンへと威勢の良い掛け声と共に必殺の一撃をお見舞いし、明後日への方向へとぶっ飛ばす。
つまり、殴り飛ばしたのだ。
亮の最強のモンスターであるサイバー・エンド・ドラゴンを。
壁際まで飛ばされ、少しめり込む形となってしまったサイバー・エンド・ドラゴンはぐったりと首を下ろし、動かなくなる。その光景に亮含め観客、MC……、そして、このデュエルに関わった者、観ていた者、全てが唖然とする。ただ一人、レンカを除いて。
「トラップカード、断絶拳はエクストラデッキから特殊召喚されたモンスター、又は儀式召喚されたモンスターの攻撃宣言時、そのモンスターを墓地へと送り、その素材となったモンスター一式が墓地に存在する場合、特殊召喚できる。
だけど、融合素材となったモンスターは除外されているため、特殊召喚はされない。」
淡々とレンカがこうかの説明をするが亮は心ここに在らずといった風貌で、墓地へと送られたサイバー・エンド・ドラゴンを見つめていた。
「うそ……だろ。」
自分の最強のモンスターであり、誇りでもあるサイバー・エンド・ドラゴンをこうもあっさりと、しかも素手で倒され、絶望する。そして、それを行ったレンカの方を向くと表情は見えないが明らかにご機嫌である事が伺える。そして、再び愕然とする亮。
レンカはデュエルが始まる時から、罠カード断絶拳が伏せられた時から亮がサイバー、エンド・ドラゴンを召喚し、攻撃してくるこのタイミングを計っていたのだと理解する。
のちにレンカはインタビュアーに「何故この時に断絶拳などというカードを使ったのか」と尋ねられた時、「面白いと思ったから」とにっこりと笑い、質問に答える。だが、今そんなことは亮は知らない。
「……お、俺はアーマード・サイバーンを守備表示で召喚し……ターンエンド。」
自分よりも数手上を行くプレイングを見せつけられ、若干の恐れを覚えた亮は結果、中途半端に守備を固める事になってしまう。
「ドロー。マジックカード、黒炎弾発動。」
「くっ……」
カイザー亮:300
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