第十一話
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わね」
「タップダンスやらコサックダンスやら、夜中になるととにかく世界中のいろんなダンスを踊る骨格標本と人体模型の二人組みとか」
「やたらめったら踊ってるわね!」
無駄にキャラの濃そうな都市伝説だからか、テンが頭を抱えている。まあうん、こうして思い出していて俺もそう思う。無駄に濃いな、あの中学のロア達。
「はぁ……他にはないの?いざとなったら日影市にいってあたしの出身校に行くのも手だけど、知り合いのロアばっかりだからあんまり意味ないのよね」
「まあ、物語を経験しないといけない身としては、だめだろうなぁ」
第一歩から頓挫してしまうのは避けたい。でも、何かあっただろうか……
「あ……」
「どうしたの?」
「まだ一つ、あった。これも他の学校にはなさそうな感じだけど、でもまだマシかも」
「これまでにあげたやつに比べたら大抵マシな気がするけど、どんなの?」
もうそろそろ「ろくなのはないだろう」という感じになってきてるけど、テンもそれならまだいいって言ってくれると思う。
「といっても、俺も正確に覚えてるわけじゃないんだけどな……語り始めしか覚えてない」
「それ、語り始めだけまともっていうパターンがあり得るじゃない」
「でも、全体的にましな可能性がある唯一の残りだぞ?」
「そうなのよねぇ……」
テンは少し悩んでから、それを言うように促してきた。では、
「語り始めは、下校時間後の音楽室に入ると、ひとりでにクラリネットが鳴りだすんだ」
その瞬間、テンの表情は呆れから驚き、そして期待へと変わった。よし、これならいけるかもしれない。
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