第十一話
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つまり、あんたの百鬼の一人かもしれない『縁』を読み取れば、Dフォンが勝手に引き寄せてくれる」
「そこからが主人公の出番、ってことになるのか?」
「そういうこと。普通なら『縁』があっても結ばれないところを、Dフォンは繋いでくれるのよ」
なるほど。つまり、受け身でいなくてもこっちから行動に移ることもできるわけだ。よくある主人公のように巻き込まれなくてもいいのは、心臓にいいな。
今後は積極的に『百鬼』になりそうなコードを探して行こう。出来ることなら、女の子がいい。
「はい、説明は以上!それじゃあさっさとあんたと縁のあるコードをお探すわよ」
「俺の、でいいのか?まるで俺がコードを探すのを手伝ってくれるみたいな言い方だけど」
「こういうのは『主人公』の方が向いてるのよ。ひたすらコードを探していけば、いずれ『ペスト』にも辿りつけるでしょうし」
数撃って当てる戦法なわけだ。しかも、当てた中でも目的のものを出していかないといけない。時間をかけての作戦になりそうだ。となると、どれくらいの確率で当たるのかは知っておきたい。
「じゃあ、テンのコードってどれくらい見つかるんだ?」
「そうね。1日普通に過ごしていれば、2、3個は見つかるんじゃないかしら?縁の太さを除けば、だけど」
「あ、意外と見つけやすいもんなんだな」
「あたしが特別なのよ」
うん?
「ほら、あたしの物語は『正夢造り』じゃない?」
「ああ……そう言えば、正確にはそうなんだよな」
「だから、『夢で見たな、これ』って強く記憶に残ってるものは全部コードになるの。元ネタがあれだから、自分が死ぬ夢で出てきたものの方が強い縁になるけど」
「……だったら、一般的な例としてはどれくらいでしょうか?」
「そうね。物によっては『これだけが縁!』っていうのもあるし、1週間探しまわって一つ見つかればいい方じゃないかしら?」
「うへぇ」
本当に、長期戦でいくしかない奴だ、これ。偶然でもない限り終わらない可能性すらあるじゃん。
「……なあ、そこまでしてでも見つけないとダメなのか?その、『ペスト』の魔女ってのは」
「ダメね。というか、どうにかしないと本当にどうしようもなくなる」
「というと?有名になりすぎて他のロアの噂が目立たなくなるとか?」
だとすると、それは本当に命に関わるから困る。どうにかするしかない。
「そんなレベルじゃないわよ。相手はペスト……疫病よ?その類が『魔女』なんて言う噂がつくようなレベルになるとすれば、それはどんな時?」
「えっと……」
大分難しい質問な気がするので、俺の中で勝手に簡単にさせてもらう。つまり、病名が超有名になるにはどんなことが必要になるのか、と。そして、こうした瞬間に答えは分かった。つまり……
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