第2巻
攻撃と防御の手本×各ペアでの実技授業
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「そういう事なので、俺が見本というか手本を見せよう。相手は誰でもいい」
「何時の間に見学席にいたと思えば、一瞬にして嫌な雰囲気をぶっ壊した兄様!二年生を差し置いているわ」
「それと兄さんにいつでも理事長職を解任できるような弱みを握っているとは・・・・!」
「灰村君がそう言うのであれば頼もうか」
まるですまないと言っているかのようだが、俺は何でもないような感じで首を振る。一方理事長は、顔を青くしていたがすぐに復活した。理事長に文句言ってから、そのまま立っているので皆の前に出た。男子生徒からは嫉妬が渦巻き、女子生徒からは黄色い歓声が漏れていた。
「ふざけるなよ、灰村!貴様ばかりに脚光を浴びさせてたまるかよっっっ」
大きな声を上げたのは誰だと思ったが、ああアイツか〜と欠伸をするかのような奴だった。対抗意識剥き出しなのはいいけど、弱い奴が何言ってんだ。
「そうだろ、タナT。アンタは次にオレ様を指名するつもりだったはずだ」
颯爽と立ち上がった二年男子が、仁王像みたいなポーズをして決めたかのように思える。それと田中先生を略称してもいいのか?一年生は間違いなくドン引きで、二年生は苦笑いである。俺といえば、普通に立っていたが覇気と殺気を高めていく様子だったので抑えるようにと沙紀からの念話で無くした。アイツの名は、万年堂亀吉と言って全望眼差しを浴びていたかのようだ。
「一年の皆!オレ様の事は敬愛を込めて亀吉と呼んでくれ!」
オリジナルポーズを決めたかのように宣言してから、一年生全員は吹き出すのを堪えていたかのように思えた。田中先生はそれは困ると言い今から《耐魔通》を使うから、俺はなるべくお手柔らかに第一階梯闇術ぐらいの攻撃をしてもらおうと思ったらしい。それぐらいだと普通の火炎弾みたいに撃てばいいのか、威力を弱めた火炎放射なのかは知らんが。
「だったらタナT。オレ様がお手柔らかに攻めてやるから、灰村が耐えればいい!オレ様の鮮やかな《火炎》で、皆のハートを燃やしてみせるぜ」
授業を勝手に仕切り出してから、両足を開き股座を突き出すようにし背中に回した右手でその股の向こうから手招きをする。一年の間に、変な空気が流れているがなぜこの変人が摘まみ出されないのか疑問ではなく、なぜコイツみたいな変人が実戦部隊の一員となっているのか?だった。亀吉の名札にも「ランクC」という表示されている。
「それでいいよな灰村!逃げるのか灰村!オレ様の闇術に恐れをなしたか灰村!」
「すぐにその口を閉ざしてやりますよ〜」
「いいのかい、灰村君?君は白鉄でも黒魔でもないから、正直どういう防御をするかは分からないんだけど」
《耐魔通》は熱量を完全に防ぎきれないから、痛いとでも思っているが俺の戦闘服は
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