真夜中の決闘
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ったもんだ……」
満面の笑みで喜びを表現するアレクに、クレスはちょっとした疑問が浮かぶ。その後いくつか軽口を叩き合った後、アレクは去っていった。
「大方飛行訓練でポカやったんだろうなあいつ。
……あん? どうしたお前ら?」
「君達、どういう育て方されたの?」
「性格バッラバラにも程があるよ…」
「聞かない方がいいぜ? 例えば俺は出会って一時間も経ってないうちにグーで殴られたから」
「マジでどんな人なのルーチェって人!?」
11時半、ハリーとロンとクレス(クレスは「俺達の運命は一蓮托生だ」とのことでついてきた。まあただの野次馬だろう)はディーンとシェーマスが寝息を立ててる中、パジャマの上にガウンを引っ掛け杖を手に(クレスは小太刀も持って)、塔の螺旋階段を下り、談話室に降りてきた。そのまま出口の肖像画の穴に入ろうとした時、一番近くの椅子から声がした。
「ハリー、まさかあなたがこんなことをするとは思わなかったわ!」
その椅子からハーマイオニー・グレンジャーがピンクのガウンを着てしかめっ面で立ち上がった。
「また君か!ベッドに戻れよ」
「本当はパーシーに言おうかと思ったのよ。監督生だから、絶対に止めさせるわ」
「行くぞ、二人とも」
ロンは無視して「太った婦人の肖像画」を押し開け、ハリーとクレスもそれに続く。
ハーマイオニーなお食い下がり、ロンに続いて肖像画の穴を乗り越え、三人に向かって責めるように言い続けた。
「グリフィンドールがどうなるか気にならないの!? 自分のことばっかり気にして! スリザリンが寮杯を取るなんて私は嫌よ! 私が変身呪文を知ってたおかげでマクゴナガル先生がくださった点数を、あなたたちがご破算にするんだわ!」
「大丈夫だ。俺が稼いだ点数で賄うから」
「そういう問題じゃないでしょ! あなたは規則を破るために点数を稼いだの!?」
怒りの矛先がクレスに向くと、クレスは「わかってないなこいつ」と言った感じで肩をすくめ、語り始めた。
「マグルの学校に通っていた頃、俺はアレクにセクハラを働いた教師の顔を窓ガラスに突っ込んだことがある。その後ルーチェさんにこっぴどく怒られてさ、そのとき言われた言葉を今でも覚えてる」
「…………? なんて言われたの?」
「やるならバレないようにしなさい!……だ」
「いや、おかしいでしょ!?」
論点がずれていると思ったハーマイオニーだが、そんな彼女に対してうんざりしたようにロンは言う。
「あっちへ行けよ」
「いいわ。ちゃんと忠告しましたからね。明日家に帰る汽車の中で私の言ったことを思い出すでしょうよ。あなた達は本当に……」
ハーマイオニーは怒って寮に戻ろうとした。だが肖像画の中に『太っ
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