暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは ―全てを変えることができるなら―
第一話
[3/6]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
がゴールに向かうと言うものだった。
「そんなことしたらティアが……」
不安を漏らすスバルに対し、ティアナは敢えて冷たい態度を取った。
「あたしは一人でもどうにかなる。
邪魔なあんたがいなくてせいせいする、だからいいでしょ!」
「ティア……」
それが無理をしていること、スバルと朝我はすぐに悟った。
それだけ二人がティアナといる時間が長かったと言うことである。
そして、だからこそ二人はどうにかして三人揃ってゴールするための策がないか考えた。
残り時間を考えれば、考える時間はほとんどない。
それでも自分達にできることを再び振り返り、現状を理解し、そして可能性を模索する。
「――――なら、俺が“やるしかない”だろ」
考えた中で最初に答えを出したのは、朝我だった。
そして彼の心中を察した二人は驚き、そして聞いた。
「で、でもアレは“トモ”が隠してるやつじゃ…………」
スバルにそう聞かれたトモこと朝我 零は、苦笑から一点、真剣な表情になって二人を見つめた。
「俺の事情なんて、二人の夢に比べたら小さなものだ。
それに――――」
そして朝我は清々しいまでの笑顔で――――。
「――――俺も合格するなら、二人と一緒がいいから」
一点の曇も迷いもなく、そう言った。
*****
建物を出て、ティアナは一人で道路を駆け出した。
目標地点は向かいの建物の上層にいる大型スフィア。
遠距離からのレーザー攻撃と高い防御性能を持ち、試験を受けた半数が攻略に失敗すると言う難所。
その大型スフィアは、小型では狙えなかった距離にいるティアナを補足し、そしてすぐさま狙いを定めてレーザー光線を放った。
回避できなかったティアナは直撃した――――かに思えた。
別の岩陰から複数のティアナが現れて駆け出した。
そう、これらは全て囮・偽物の存在。
現代では『古い』と言われる魔法/幻術である。
古いと言われることを逆手に取り、相手を油断・かく乱させることが狙いだ。
ただし幻術には大量の魔力を消費するため、この囮が失敗すれば試験不合格に直結する。
だからこそ、岩陰にひっそりと身を隠し、幻術に集中しながらもティアナは念話で二人に願った。
『二人とも、二度目はないんだから、きっちり決めなさい!』
「うん!」
「任せろ!」
遠くで二人は頷き、そして行動を開始させた。
スバルは建物の屋上から魔力で構成されたレール状の道/ウィングロードを形成し、大型スフィアのいる部屋へ一直線に向かった。
スフィアはすぐさまターゲットをティアナからスバルへ変更、壁越しに
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ