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僕の周りには変わり種が多い
来訪者編
第30話 空中戦ね
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んで観察しているのよ!」

「知らないけれど、普通なら対応方法を考えるためじゃないのか?」

「そうなの。ところで、犯罪人の引き渡し条約って何よ」

あっ! エリカに聞こえていたのか。

「それは明日の昼食後に、幹比古がいつも使っている実習棟で」

「明日は土曜日よ!」

「それじゃ、生徒会がなかったら幹比古がいつも使っている実習棟で、生徒会があったらそのあとでやっぱり実習棟で」

「今、話しなさいよ!」

「師族会議にことわっているかい? 結構音が響いていたから人が集まってくると思うけど」

「翔は明日ね」

「ところで、達也くんは……バイクね」

とりあえず、達也はバイクで来ているから、あとはどうでもいいので、脱出することにした。エリカは達也のバイクに乗って逃走するようだが、幹比古はぽつりと取り残されている。それはどうでもよくて、幹比古から見えなくなったところで、変装用メガネをとりだした。そして中型車が待っているところまでの移動は、情報端末をとりだしながら確認してだ。情報端末が自分の物じゃないから使いづらいぞ。

ちなみに糸は、魔法を通し終わった糸は使い終わると、魔法が使われた先の部分から分断されてバラバラとなる。下手にそのままにしておくと、いろいろな物が切断される恐れがあるので、こういうふうになっている。使い捨てなわりには、作成するのに手間隙がかかるので、滅多に貸出しはしてくれない。鋼気功以外の使い方もできるが、シリウスが日本にいる間は、貸しておいてくれるだろう。残りの糸の部分と、糸を収めてある術具はコートの内側についている右の胸ポケットへとしまった。



翌朝土曜日の朝は、毎週のことだが、九重寺で達也と稽古というのだが、今回はどうだろうか?
達也はまだついていないのはいつものことだが、門を通過すると九重先生が来た。いつもは達也が来たときなので、少し早いなぁと思いながらも、軽くいつもの型の練習をしながら、九重先生に話をしてみた。

「昨日の晩ですけど忍術使いの『纏衣』に似た現代魔法を取り入れた術を使う者をみかけましたよ」

「ほぉ。どうして話したんだい?」

「師匠から九島家の『パレード』に似ているので、九重先生なら興味を示すんじゃないかと言われましたので、それで言っただけです」

「ところで、使った相手はわかっているのかな?」

「ステイツのスターズ所属アンジー・シリウスですけど、ここまで言えば九重先生なら、日本に何という名前で入ってきているか知っていますよね?」

「まあね。しかし、パレードを使えるというのは知らなかったよ」

「ところで疑問なんですけど、『纏衣』を使える者がいるというのに対して、なぜそんなに気にかけるのですか?」

「逆に聞きたいのだけど、
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