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僕の周りには変わり種が多い
来訪者編
第29話 別な来訪者
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あと幽体を調べると幹比古が言い、レオも了承したので、だまっていたがレオに精気が感じられないから、幽体をサーチするほどもなく、かなり喰われているだろうということは容易に推測できた。幹比古の術式は、感覚からすると、伝統呪法具を補助としてプシオン次元を経由して幽体を観測しているものらしいので、僕とは術具が必要かそうでないかの差だろう。

幹比古が「パラサイトだと思う」と言ったところで、それまで現実味がなかったのか

「パラサイトとか妖魔とか本当にいたなんて……」

そんなことを口走ったほのかを安心させていた達也はいたが、

「それが吸血鬼の正体か?」

「そうだと思う。でも……」

「でも?」

「……殴り合っている最中に触れるだけで、精気を吸い取れるなら、血を吸う必要なんてないはずなんだ。何故、このパラサイトは血を抜き取るなんて余分な手間を掛けているんだろう……?」

これは同じく同感で、切り裂きジャックの件でも、なぜ内臓を取り出していたのかに関しての答えはでていない。



面会時間がすぎて、警察病院を出たのは達也、幹比古、美月、ほのか、深雪に僕で、エリカは兄の寿和に用があるといっていたが、襲撃者からまもっているというところか?
そんなところで達也が幹比古に向かって口を開いた。

「さっき聴き忘れていたことがあるんだが」

「何だい?」

「妖魔とか悪霊とかパラサイトとかいうヤツらは、頻繁に出現するものなのか?」

「いや、滅多に出現するものではないよ」

「でもないよ」

僕は、ここで口を挟んだ。幹比古は「えっ?」という表情をしたけれど、

「幹比古が言う滅多に出現しないというのは、何らかの要因により無差別に人間へ悪事を働くものを指していると思うけど、術者が呼び寄せたりするたぐいのものは、それなりにいるよ。たとえば10月末の例のロボット型戦車の中みたいのとか」

「そう言われると、確かにそうだけど……」

美月、ほのかは、わかっていないのだろう。幹比古と深雪はあの人間の頭脳をみているからこちらは嫌そうにしている。元となる術は雑霊を集める術だから、幹比古の家にも伝わっているものだ。

「そして、術に失敗した時に放置しておくと大抵は悪霊化すると聞いているよ。問題は、今回の場合、自然発生したものか、どこかの術者が術に失敗して放置されたものなのか。けれど、術者本人に取り付いてしまったとかの可能性もあるよ。ただ、なんとなくレオを見た感じとしか言えないのだけど、憑依移転型のパラサイトのような気がするんだ。なぜって聞かれても勘としかいえないんだけどさ。それだと、現代の系統魔法師は対応できない。対応できるとしたら、系統外の古式魔法師か、精神干渉系魔法師のような気がする」

つまり、今いるメ
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