来訪者編
第28話 留学生来たりて
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ないよ」
「そうですか。それなら達也は巻き込めないか」
「巻き込むって何をさせたかったのかな?」
「ステイツで11月に新しい種類の人間寄生型の妖魔……今で言うパラサイトが召喚されたようなのですが、それが日本にも渡って来たそうなんです。けれど、裏賀茂とか、西の退魔師たちがステイツまで調査・応援をしにでかけているので、日本の方は逆に手がたりないし、ICPOの魔法犯罪3課もステイツの対応が手一杯だそうで、僕も調査に借り出されそうなんです。だから達也にバックアップを頼めないかなと思いまして」
「それだけなら、達也くんの能力は不要では?」
「ステイツでは、現代魔法師が狩りを行なっているので、そのパラサイトが別の人間にとりついてしまうんですよ。なので、その魔法師が日本にも来たので、そちらの方をおさえていてほしかったのですが……まあ、僕も調査の方になるとは、まだ決まったわけじゃないので、適当にこんな話があるよってぐらいで」
「それって、君の師匠から言われたのかい?」
「ええ、達也のことなら、九重先生に聞いたほうが良いだろうって言われましたので」
「ふむ。ところで、今回は君が勝ったみたいだね。あの袖をつかんで巻き込んで投げたのは、気を達也くんの服に通したのかい?」
「ここは僕の気で充満しているのに、見ただけでよくわかりますね」
「そこは経験だよ」
そう言われては経験って何って聞きたいが、普通ならあの投げ方でつかんだ場合、袖は破れるからな。深雪がくるまでの時間も無いので、結界を解いて、分身のサイオン情報体を本体に重ね合わせて、達也のところに行った。
「翔。本当にここのところ容赦ないな。投げて地面とつくと同時に人の顔へひざを落としてくるとは」
「今の達也のミスだろう。素直に投げられていれば背中から落ちるだけで済んだのに、投げに合わせて飛んで立とうとするから、こっちも頭から落とすようにしないといけなくて、ついついひざまで使うことになるんだよ」
「普通に背中から落ちたら、即効で蹴りを放ってくるだろう」
言われてみればその通りなので、ごまかすように黙って九重先生へと振り返り
「このあとは、いつもの通り九重先生と達也の訓練を時間まで見学させて下さい」
昨年の年末は達也に負けて終わったし、秋の操弾射撃大会はルール改正でペイント弾を銃に弾ゴメした段階で停止させるというので、優勝はのがしてしまった。春は弾ゴメ停止のルールはなかったので、後方解放型の銃で手元の弾だしから弾ゴメに発射まで、全て現代魔法でおこなっていたから、停止と再発射の工程の追加の練習が足りなかったというしかなかろう。
それに対して、今年はさい先の良いスタートだ。あとは深雪がきて、一緒に見学しているが、途中で学校に向かうことに
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