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mechanized infantryman 〜魔を討つ機兵〜
姫の恋慕
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級と同様の火炎ブレスと尻尾振り回し、噛み付きの他、独自の攻撃として冷気のブレスを吐いてきました。討伐後は調査班に遺骸を引き渡したので報告が上がるのを待っていただくことになるでしょう」

「了解した。続いて被害の報告を頼む」

「殉職者0名、負傷者0名ですが整備兵が4名ほど食中毒で治療を受けています。機体に関しては特に損失はありません」

「ふむ…。よし、下がっていいぞ」

「それでは失礼致します」

フィーリウスは皇帝の間を退室した。

――――――――――――――

フィーリウスが兵舎に戻ろうとしていた時、後ろから追いかけて来る者がいた。

「フィーリウス少佐、待ってください」

フィーリウスが振り向くと、そこにはリーサがいた。

「どうされました?」

「少し、お時間をいただけませんか?」

「はあ…、まぁいいですが」

フィーリウスは少し困惑している。

「では私の寝室までご同行願います」

―――――――――――――――

フィーリウスはリーサに寝室まで連れてこられた。

「姫、何かご用ですか?」

フィーリウスが尋ねる。

「その…フィーリウス様はお付き合いなさっている方はおられますか?」

「いえ、いませんが…」

フィーリウスにはその手の経験は一切ない。大多数がそういう経験をするであろう時期を、実質的な男子校だった陸軍士官学校で過ごしたのだ。特にフィーリウスはエリートクラスの人間で、ほぼ全てを勉学や訓練に費やしていたので、女性と接する機会は全くと言っていいほどなかった。

軍に入ってからは女性士官や部隊員と関わることもそこそこあったものの、そういう関係になる相手はいなかった。

別にフィーリウスはホモでもEDでもなく、性欲も人並みにはある。だが彼の好みに合うような女性は現れなかった。

そういうわけで、フィーリウスは年齢=彼女いない歴をしているのだ。

「フィーリウス様、貴方にとって私はどういう相手ですか?」

「元上官の妹…が適当でしょうか?」

「そう…ですか」

ちなみにフィーリウスはリーサのことは嫌いではなく、むしろ好意を抱いてる相手であるが、自身の軍人といういつ死ぬかもわからない立場から身を引こうと考えていた。

実際、彼がもっと階級が低かった頃、恋人や伴侶を残して逝った同僚を何人も見てきた。いくら強力な兵器があっても人間、死ぬ時は死ぬものだ。

「すみません、フィーリウス様。こんなことにお時間をいただいて…」

「いえ、今日明日は休日なので大丈夫ですよ。それでは失礼いたします」

そう言ってフィーリウスはリーサの寝室を去る。

(振られて…しまいましたね)

そしてリーサは彼の去った部屋で声を殺して
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