第四十五話
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」
「今時そんな風習が残ってるのか・・・」
「といっても、変なのが寄ってこないようにっていう形だけのものなんだけど」
まあ確かに、その家名じゃ寄ってくることもあるだろう。苗字が変わってないってことは、本家なわけだしな。んで、名は体を表すってことは・・・
「・・・なるほどね。討伐したやつにちなんだ奥義ってことか?」
「正解。よく知ってるね、君」
「光也のもとで働いてるとどうしても、な。といっても、どっかの家と直接関わることはほとんどないけど」
それにしても、運がいい。同じ家系に連なってる分、調整が楽になるぞ。他にもやることができそうな身としては、大変ありがたい。今更だが、鋭多は三年で優奈は二年だそうだ。もちろん切り札に渡していたものも回収した。
「さて、次は・・・」
「あたしたちかな?」
「私たちだよね?」
と、並ぶと左右対称の髪型、顔立ちになる二人の女子がお互いに逆の手を小さく上げ、お互いに別の方向に首をかしげていた。涙ボクロの位置まで左右対称なんだけど、なんなのこの奇跡的なまでの左右対称。さらに言うなら、あとはこの二人だけだから次はこいつら以外ない。
「あたし、透奈 佑鬼。二年生」
「私は、透奈 佐羅。二年生」
と、二人は首から下げている名札のようなものを見せながら名乗ってきた。その都市になって名札かよと突っ込みそうになったが、正直これは助かる。なんせ、この二人本当に似てる。ほくろもよく見ないと気付かないくらいの大きさだし、髪をとかれたら判断できる自信皆無だし。呪力の感じまで似てるなんて、中々ないぞ。
「あー、もう聞くまでもない気がするけど、双子?」
「そうね、双子よ」
「ええ、双子です」
「ふむ・・・」
他の情報として、細かく見て分かったがこの二人は完全な左右対称。右利き、右側に泣きボクロがあるのが佑鬼で、左利き、左側に泣きボクロがあるのが佐羅。ってか、この字で女子の名前なんだな。
あとは・・・この二人、内臓や血管を含めても左右対称になる。佐羅は心臓が左側に、佑鬼は心臓が右側に。つまり佐羅は一般的な人間と同じ感じの内臓の配置で、佑鬼は逆になる。どこか同じなところはないかと思って空気の振動パターンを読んだんだけど、もうここまで来るとお手上げだ。
「念のために言っておくと、あたしたち完全に左右対称よ?」
「気が済むまで調べていいですけど、結果は目に見えてますからね?」
とのことなので二人の身体的な情報を聞いてみると、身長体重はまったく同じ(体重は教えてくれなかった。まあ当然だろう)。視力も佑鬼は右が1.9で左が0.5。佐羅はその逆。あとこれも教えてはくれなかったが、スリーサイズも同じとのこと。
いやまあ、これまでに調べ
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