第2巻
合同授業
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生!」
「はい、嵐城さん。質問どうぞ」
「ガードするのが難しいなら、避けた方がいいと思うのですけど?」
真面目で努力家もあってか、起立をしてから質問をするサツキ。
「いい答えだね。それが一番いい守備技術なのは間違いない。ただ、黒魔の皆にそれは難しいし、白鉄の君でも例えば超広範囲に炎のブレスを吐かれたりしたら回避は難しいだろう?」
田中にやんわりと諭され、また体育座りをするサツキだった。
『まあ相棒だったら簡単に避けられるよな?』
『そうだな。それかラードゥンの障壁で守られながら一直線に進むというのも一つの戦術だな』
『確かにコイツの障壁はそこらの奴らよりも硬いもんなー』
『私は基本的に前には出ませんが、主である一真様からの指令ならば障壁を何個も作れますけどね』
と俺の中にいるドラゴン達が俺しか聞こえない声で話していた。あとは茶化する空気がなかったのは、多くの一年生が同じ考えだったためである。二年は昨年同じ事を聞いたに違いない。
「まあ、実技授業で講義ばかりというのも退屈だったね。一つ、誰かに手本をやってみせてもらおうか」
田中は居並ぶ生徒達を見渡す。その時だったが、見学席にいたのは沙紀とまーやだけではなかった。
「手本なら灰村君にやってもらいなさい、田中先生」
その発言に、生徒達がザワザワする。いきなりの指名にも関わらず、俺は見本出来ないと言いたいが声の主を探すといた。灰村諸葉の時は見知らぬ男だったが、零達也の時に会った事はあった。偉そうな態度で足を組み、見学席に座っていた。切れ者と見えるが、ただの凡人が何を言っているのやら。
「兄さん・・・・」
見学席の男を見て、静乃が息の飲んでいたが俺は大丈夫だと言いながら、頭を撫でる。すると落ち着いたのか、不安しなくなった静乃。あとまーやと沙紀がいる所とは反対側にいるので、問題はない。
「もうすぐ『イギリス本部長(サー・エドワード)』が視察に来る。サーは灰村君にいたく関心を抱いておられるのだ。いつ何時サーが視察しても良いよう、今後しばらくは灰村君を中心に授業を進めなさい」
理事長がもし《救世主》だったらそんな事言わないが、ただの凡人が言うのであればいくらここの理事長でも文句言えるのが教師というもんだ。印象最悪の場面での横槍だったが、コイツは調子に乗っている。
「お言葉ですが、理事長と言えど授業のやり方について口を挟むのは頂けませんな。現場に任せて頂きたい」
田中が真っ直ぐに反論したのか、一見貧相だが権力者相手に臆する事なく立ち向かっている。俺は気配を感じさせないようにしていたのか、理事長は俺を探すように首を動かしていた。
「確かにあなたはこの学園の経営者ではありますが、この学園も我
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