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転生とらぶる
マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0919話
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 アルヌスの丘から数km程離れた位置に竜騎兵が野営地を作ってから10日程。それくらいになれば、さすがに他の部隊も追いついてきており、1万近い軍勢となっていた。
 もっとも、高畑が話した竜騎兵隊の指揮官が色々と話を通しており、それなりにこちらに内応している者は増えている。
 信用出来る相手を厳選して話を持っていっている以上、内応者が増える速度はそれ程早くはないが、確実に増えている訳だ。
 幸いだったのは、最初に高畑が話を持っていったのがそれなりに影響力の高い人物であった事か。……いや、その辺を確認してから高畑が話し掛けたんだろう。
 ともあれ、帝国の従属国にはこちらの網が広まっていき……従属国同士でお互いに連絡を取りながら、あの時高畑に言っていた帝国軍の友好国を最前線に出そうとしている訳だ。

「にしても、ここまで手間を掛ける必要があるのかよ? 普通に俺達で攻撃すれば、帝国なんてあっさりと倒せるだろ? いや、俺達じゃなくてメギロートやイルメヤだけでも楽勝だろ?」

 映像モニタに映し出されている映像を見ながら、アウルが呟く。
 今は連合軍の会議という訳でもなく、単純にシャドウミラーの幹部――スティングやアウルもいるが――が集まっての会議だから、別に問題はない。

「確かに帝国を倒すなら、シャドウミラーの戦力だけで十分でしょうね。それどころか、帝都そのものを国民諸共に消滅させる事も。……けど、そんな真似をしてしまったらその後どうなると思う?」

 レモンの言葉に、アウルが首を傾げ……数秒程考え、口を開く。

「俺達が帝国に変わってこの地を支配するとか?」
「確かにこの門世界には魔法やモンスターのような興味深い物が色々とあるわ。けど、私達がこの世界を支配するというのは、手間が掛かりすぎるのよ。それこそ、オーブや光明みたいに私達に友好的な勢力が支配……いえ、治めてくれるのなら助かるけど、ここにはそういう勢力はいないでしょ?」
「それで帝国の従属国って訳?」
「そう。ただ、個々の従属国では戦力的な問題もあるから、ある程度の従属国が纏まってこの地を治めてくれると助かるのよ。例えば連合国家的な感じにね」

 そう。レモンの言う通り、俺達シャドウミラーは戦力や技術力は突出しているが、政治的な問題となると人材が未だに不足している。
 ……いや、シャドウミラーが今の規模であるのなら、エザリアをトップとしてその部下にレオンという形で問題無く回せるだろう。だが、そこに新たに一国が加わっても大丈夫かと言えば、答えは否だった。
 そもそも、確かに興味深い技術や素材の類はあるが、ここと繋がっているのは俺達が使っているゲートではなく、神の力で作られた門だ。
 恐らくはそれが理由なのだろうが、ゲートの設置も出来ない以上はこの地を治めるとしても色々
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