第2巻
新たな住人×零家の大豪邸×夜の闇に現れた主従
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ワードは立ち止まり、忠実な部下を振り返る。このまま連絡をすると、せっかく来たのだから観光ぐらいさせてほしいのだろう。ウルシバラとは恐らく亜鐘学園理事長を指している。内緒のままとなり、エドワードが本気出したらバレる可能性があるらしい。
「六頭領」は核兵器みたいなもんだと言うが、それはこちらの台詞だと言いたいね。この国で暴れると政治干渉となりかねるから、国際問題だけは避けたいらしいが、この会話全てが蒼い翼が聞いているという事も知らずにである。
『なので君に威力偵察を命じる。いいね、アンジェラ?』
物騒な台詞を簡単なお使いのように命じるエドワードに対して、彼女は一言だけだった。
『畏りました(Yes. my lord)』
アンジェラと呼ばれた美女は即答してから、口元が歪んでいた。物静かで知的そうな美貌に亀裂が入り、その下に隠していたモノが剥き出しになりそうな危険な笑み。部下の本性を垣間見て、主であるエドワードは満足そうに頷く。
『じゃあ今夜は英気を養おう!パーッと騒ぐぞ』
『私はしっとりと飲みたいです』
美しい部下の腰を抱いて歩き出して、アンジェラは逞しい主の体に身を寄せる。そうして奇妙な主従は、日本の夜という闇に溶けて行ったが全ての会話を聞いていた小型無人偵察機は、音声をデータとして月中基地支部へと送信されて、ヴェーダによるイギリス英語を日本語に翻訳してから総司令官である零家の主、零達也=織斑一真で今は灰村諸葉としての役目を果たしている俺の元に送られたのだった。
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