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ヴォルデモート卿の相棒
飛行訓練
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あ、大丈夫。立って。みなさん、この子を医務室へ連れていきますから、その間誰も動いてはいけません。さもないと、クィディッチの『ク』を言う前にホグワーツから出て行ってもらいますよ」

涙でグショグショの顔をしたネビルを連れてフーチ先生
は医務室に向かった。

「…よしっ、寝るか!」

好機と見るや即座に両腕を枕にして睡眠モードに移行するクレス。それをハーマイオニーは見咎めた。

「真面目に待ってなさいよ……」
「俺は睡眠のチャンスは逃がさん。………zzz」

グリフィンドール生とスリザリン生の言い争いをBGMにクレスは眠りについた。
しかし3分もしないうちにロンに無理矢理起こされることになる。

「ぐむ……なんだよロン、人が気持ちよく寝てんのによぉ……」
「何呑気に寝てるんだよ! それどころじゃないんだよ! マルフォイが思い出し玉でハリーがネビルを放り投げ退学に−」
「わかったから落ち着いて説明しろ、ごちゃごちゃになってるぞ多分」
「その説明は僕がしてあげるよ、エシャロット」

クレスがロンを宥めていると、やけに勝ち誇ったマルフォイが近づいてきた。マルフォイは睨んでいるロンを愉快そうに見ながら説明した。

「−なるほど。話をまとめると、お前がネビルの思いだし玉をパクって箒で飛び上がって、ハリーが同じく箒に乗ってそれを取り返すも、その現場をマクゴナガルに見られた、と」
「そうさ! はははははっ! 君達もお友達ならお別れの挨拶ぐらいはしてあげなよ! せめてもの情けにさ!」

至極愉快そうにバカ笑いするマルフォイに、ロンが今にも殴りかかろうとしたとき、

「「さて、それはどうだろうな」」

クレスと近寄ってきたジークが同時に異を唱えた。

「!? ……ジーク、エシャロット、それはどういう意味だい?」

先程より笑顔をひきつらせたマルフォイが二人に問いただす。

「貴様が考えている以上に、ハリー・ポッターのネームバリューは大きいのだよ、ドラコ」
「教師達も、ホグワーツを『吼えメール』で消し炭にされたくないだろうしな」





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