第3部 GGO
41話 ラフコフとの遭遇
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を振り向くと、そこには黒いマントを羽織った男が。その目は赤い。
「お前・・・・本物か・・・?」
その言葉に兄さんの眉が動いた。
「どういう意味だ」
ソウさんが聞いた。男は予選の参加者の名簿を出し、兄さんの名前をなぞる。
「この、名前、剣捌き、お前、本物か」
「何言ってるか全くもってわからないんだがな。だが、一つだけ言うとすれば、お前が見たもの、全てが答えだ」
兄さんはそう言った。
「ならば、決勝で、お前を、殺す、≪黒の剣士≫」
「出来るならな。≪赤目のザザ≫」
その言葉に僕達は息を飲んだ。赤目のザザといえば、≪ソードアート・オンライン≫で恐れられた最悪のレッドギルド≪ラフィンコフィン≫の幹部でありエストニック使い。何故、そんな人がここに・・・・・
「ふん。あの頃とは、違う。お前、腕、鈍った」
「まあ、最善期と比べればな・・・・でも、俺だってあの頃とは、違う」
「・・・・なら、楽しみに、している」
「ああ・・・・俺もだ」
ザザはこの場から立ち去った。兄さんは息をゆっくりと吐いた。
「キリト君・・・・・」
アスナさんが心配そうに名前を呼んだ。
「大丈夫だ。アスナ、シノン、少しだけ付き合ってくれないか」
「・・・う、うん」
「わかったわ」
兄さん達は連れ立って出て行く。この場には僕とソウさんだけが残された。
「タクヤ。俺達はログアウトするか」
「・・・・そうですね」
兄さんが何をしようとしているのかは予想できる。きっと、ある程度の感覚を戻すつもりなんだろう。それに僕達の力は必要ない。否、僕達は僕達のすべきことをしろということなのだろう。だから、僕達はログアウトして、兄さんの力になれるように万全の状態を保つだけだ。
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