暁 〜小説投稿サイト〜
グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第17話:フェアに騙す
[3/4]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
怖くなる……もう考えるのはよそう。
「俺……ポピーと結婚して初めて後悔したよ、今」
「何だと!?」
どういう意味だコノヤロー!?
「止めてくれよリュカさんの怒りに俺を巻き込むのは……“健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、 貧しいときも、共に過ごす”とは誓ったが、これは例外だろ」
「き、気を付けるわよ。私だって焦ったんだからね!」
そう。本当に焦ったのよ!
本当に、本当に焦ったのよ!!
ポピーSIDE END
(グランバニア城)
ウルフSIDE
「いたたたたっ……もう離してよリュカさん。通信切れてるから……ポピー義姉さん見てないから!」
怒ったフリをしたリュカさんに頭を掴まれ、本気で締め上げられてた俺は、ガチで離す様訴える。
ポピー義姉さん達を脅す為の作戦だったから。
「うん。これで手駒が増えたな」
「でしょうね……本気でビビってましたから“ヘンリー陛下と部下のデルコさんを巧く誘導して、闘技大会に参加させろ。そしてリュリュさんの優勝だけは阻止しろ!”って命令しても、何も聞かずに協力してくれるはずですよ」
「優勝されて妙な願いをされても困るんだよね……だからリュリュの優勝だけ阻止してくれれば良いんだ。その為にはデルコなんて打って付けだよね。“リュカさんの為に”って言い聞かせておけば、面倒な願い事無しで勝ちきってくれるかもじゃん!」
「そうですね……ティミーさんを出場させる事が出来れば、事は簡単に進んだんですけどね」
「それは拙いだろ。誰もがティミーの実力を知ってるんだし、あからさまに優勝させる気が無いって知れ渡ったら、経済効果が見込めないじゃん」
それは解ってる……
参加費も徴収する予定なのだから、参加者が激減されては大会運営に支障をきたす。
馬鹿共が淡い希望に誘われて、存分に散財してくれれば良いのだから。
その為には常識を逸した実力者の出場は遠慮して貰わねばならないのだ。
この世界ではリュカさんとティミーさん……そしてヒゲメガネかな?
ヒゲメガネはアレでも神だから、弱そうに見えて本当は人間などより強いのだろう。
多分だけどね……
「この大会は今後も続けて行き、グランバニアの観光の一つにしていきたいんだ」
その通りだ……
騙すにしてもフェアな状況だと思わせなければ誰も罠にはかからない。
一縷の望みという奴がこの世の中には必要不可欠なのだ。
それはリュリュさんにだけ当て嵌まる事では無い。
物事全てフェアに騙されるのが一番良いのだ。
でも……もしかしたら俺も騙されてるのかもしれない。
リュカさんにフェアに騙され、それに満足してるのかもしれない。
果たして俺はこのままで大丈夫なのだろうか?
頭を乱
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ