“食欲”の食い違い、“彼ら”のネタバレ
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もお互いの認識に食い違いがある事を感じたクラーケギルディは、目の前の超展開の所為で置いてけぼりを喰らっていたツインテイルズを、念の為か油断なく監視し続けていた部下二人の方を向いた。
「オクトパギルディ、ジェリーフィッシュギルディ、お主らはツインテイルズの相手……を……」
彼の部下であるオクトパギルディとジェリーフィッシュギルディの肩越しに、改めてツインテイルズを見たクラーケギルディが何故か黙り込み次いで固まる。
その様子から部下二人は何かに気が付いたようではあったが、先程まで置いてかれていたのに行き成り注意を向けられてどう反応していいか分からないツインテイルズは、何やら慌てていて彼が硬直した事に気が付いていない。
「おっとと!? しまった傍観しすぎてた! 武器構えねぇと!」
「そ、そうね!! 乳に拘る奴は何者であろうとも殲滅しないといけないものね!!」
「そう言う意味では言ってねぇ―――な!? ブルーっ!!」
「へ?」
行き成り叫んだテイルレッドを見て呆けながらも、自分の近くに刺した陰で何故彼女が叫んだのかを理解する。
何時の間に移動したか、風すら起こらぬのが不思議な程の神速で、クラーケギルディがテイルブルーの近くに現れていたからだ。
グラトニーの表情は余り変わっておらず、一応彼の動きが見えていた事が窺えるが、見えていようとも反応できなかった時点で、その動きがどれだけ並はずれているかを物語っている。
不意を突かれたと、間に合うかどうか分からずとも捨身覚悟でテイルブルーが一撃を放とうとした時……クラーケギルディは腰の剣を抜くでもなく、行き成り騎士の如く彼女の前に傅いた。
「美しい……あなたこそ私が追い求めていた理想!! 麗しき姫よ……なぜあなたが敵なのか!」
「へ? えっ?」
「どど、どうなんてんだぁ……?」
「出てしまったか! クラーケギルディ様の悪癖が!」
「こうなってしまってはあの方はもう止まらない!」
「……何あれ」
『知ルカ』
困惑して立ち尽くす二人、如何したものかと頭を抱える二人、そして冷めて呆れる二人。
温度差がかなりある場が出来あがっていたが、クラーケギルディはそんな事は知らぬとばかりに、片膝を立て恭しく見上げたまま、テイルブルーへと次々賛辞を述べていく。
「この私、クラーケギルディの剣を貴方様にささげたい! 如何であろうか姫よ!」
「い、いや、アンタ正気!? 気は確か!? 自分で言うのもなんだけど私蛮族扱いなのよ!?」
「本気も本気、正気も正気! 蛮族扱い無い度知り得ませぬ! 寧ろそれすら吹き飛ばす貴方の美貌に心撃ち抜かれたのです! 如何かこの恋を、この愛を受け取って
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