“食欲”の食い違い、“彼ら”のネタバレ
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飛ばす。
流石に幹部クラスな為か溜める時間の短さ、そして手加減の影響もあり傷こそ浅くないが、やはり一撃で葬る事は出来ていない。
だが体を震わせている辺り、癇を刺激するには十分な一撃であった様だ。
「おのれグラトニー……ッ! 体に似合わぬ醜く育った肉の果実をぶら下げおって……お主など評価する価値も―――」
「“風砲暴”」
「なぐはああああああっ!?」
更にもう一発。
しかも大分アホな理由でけなされてイラついたか規模と威力が先程より大幅に上がっていた。ツインテイルズがギャラリーの前に居るのを見る限り、ギャラリーにも影響が及びかねない威力であった様だ。
斬りもみ回転して地面に激突し、烏賊を模した尖った頭が不運にも地に突き刺さって、所謂犬神家状態を強制的に彼へ取らせる。
何とか部下に引っこ抜いて貰い、三度グラトニーを睨みつけた。
「ぬっ、ぐううぅぅ……此処で倒れる訳にはいかんのだ……! 私が倒すべきと見定めていたリヴァイアギルディを……倒し喰らった貴様を冥界へ叩き落す為にも!!」
「……?」
『リヴァイアギルディ? なんじゃそリャ?』
聞き覚えの無い名前を出た事で、三度目の “風砲暴” は放たれなかったが、彼女の発言はクラーケギルディにとって好ましくないものであったか、より一層憤怒をたぎらせて叫んだ。
「とぼけるな!! 我がアルティメギル基地で次々同胞が消えているという事実、圧倒的格上の主犯としか思えぬ惨状、そして雄々しき股間の槍を携えた我がライバルの大敗……貴様以外にだれが考えられようか!」
「……そー言われても、食べてないモノ知らない……というか、そいつもし出会ってたら股間だけ残したい」
『股間の槍テ、あいつ等も下ネタの加減に容赦が無くなって来タカ?』
どれだけ怒りの眼と圧迫感大きい気迫を向けられようとも、グラトニーにとっては記憶面では何も知らないが故に何も言えず、実力面ではクラーケギルディよりも上な為に震えも感じない。
股間の槍という部分には、かなり嫌悪感をしめしたが。……というか、そんな奴に自分の名前を使われて、海の王たるリヴァイアサンは怒っているか、もしくは泣いているのではなかろうか。
しかしながら、グラトニーの様子がどうもおかしいと勘づいたか、徐々にクラーケギルディも怒りを納め、そして冷静に質問してきた。
「……本当に知らぬのか? 海竜の風貌たたえた、股間の槍雄々しき我が対立者を?」
「食べてない」
此処が 知らない では無く 食べていない なのがグラトニーらしく、そして同時にそんな彼女だからこそその言葉に説得力がある事を感じる。
どう
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