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妖精の義兄妹の絆
妖精の義兄妹
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放った。

ベコッ

ナツは天井にめり込みしばらく落ちてこなかった。
「や…やっぱ、超強ぇや。」
「変わってねぇな、オッサン。」
「漢の中の漢!!」
「いやぁ見ねぇ顔もあるし…ホントに変わったなァ。」

ビリッ

「!!」
ギルダーツは何かを感じ取ったのかすぐさま真剣な顔に変わる。
「…ん?オレ?」
ギルダーツの視線はタクヤに向けられていた。タクヤは何が何だかわからないといった顔をしている。
「お兄ちゃん、ギルダーツさんと知り合いなの?」
「いや…初対面のはずだけどなー。」
「…わりぃな。お前も新人か?」
ギルダーツはさきほどの柔らかい顔に戻りタクヤに話しかけた。
「あ、あぁ。こないだ入ったばかりだ。」
「そうか…。頑張れよ!!」

ポン

ギルダーツはタクヤの肩を叩き激励した。タクヤは訳がわからないといった顔をしていたが。
「ギルダーツ。」
「おおっ!!マスター!!!久しぶりーっ!!!!」
マカロフは皆が静まったの見計らってギルダーツに声をかけた。いつものおちゃらけた顔でなく真剣な顔で。
「がっはっはっはっ!!!!」
するとギルダーツは笑い出した。マカロフもそれを見て悟ったらしい。






「ダメだ。オレじゃ無理だわ。」
「「何!?」」
「「ウソだろ!!?」」
「あのギルダーツが…。」
「クエスト失敗…!?」
全員がギルダーツのクエスト失敗を聞いて騒然となっていた。
たしかに今ではフィオーレ一のギルドと言われている妖精の尻尾の…
さらには最強の魔導士でも無理だと聞けば誰でも驚くだろう。
(「妖精の尻尾最強の魔導士でも無理って…、何なのよ…100年クエストって…。」)
ルーシィもその中の一人だった。
「そうか…。主でも無理か…。」
「スマネェ。名を汚しちまったな。」
「いや…無事に帰ってきただけでよいわ。
ワシが知るかぎりこのクエストから帰ってきたのは主が初めてじゃ。」
マカロフはクエストよりギルダーツの身の安全を心配し労をねぎらった。
「オレは休みてぇから帰るわ。ひ〜疲れた疲れた。」
ギルダーツは自宅へ帰ろうと歩き出したがすぐに止まった。
「ナツぅ。後でオレん家来い。みやげだぞ〜っがははっ。」
「?」
「んじゃ失礼。」

ボコボコ バキバキ バゴォ

そう言ってギルダーツは扉へ向かわず壁を壊して自宅へまっすぐ帰っていった。
「100年クエストはまだ早い。やめておけ。」
「あっれー?わくわくしてるように見えましたぁ!?」
「なんか変なオッサンだったな。とりあえずオレも帰ろうかな。」
「じゃあ私たちも一緒に帰るよ。」
タクヤたちはちゃんと扉から帰っていった。
















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