―封印・降臨―
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》が《デーモンズ・マタドール》に攻撃するものの、先のターンのようにその攻撃は避けられてしまう。闘牛士のように《封印獣ヂャムジュル》を誘導し、自滅を誘っていくものの、カオス・ソーサラーも無策に同じことを繰り返すほど愚かではない。
「《封印獣ヂャムジュル》は《封印の真言》により、戦闘した相手モンスターを破壊する効果が解放される!」
《封印獣ヂャムジュル》の解放される効果は、奇しくも《デーモンズ・マタドール》と同じ、戦闘した相手モンスターを破壊するという効果。その効果は同時に発生し、両者ともに破壊されることとなる。
「速攻魔法《サイクロン》! 《封印の真言》を破壊する!」
しかし封印獣たちの弱点は、その効果を《封印の真言》なくしては発動出来ないということに他ならない。先のターンに伏せたばかりのカードが暴かれると、遊矢のカードから《封印の真言》を破壊せんと旋風が巻き起こる。《封印の真言》を破壊された《封印獣ヂャムジュル》の効果は無効となり、ただ《デーモンズ・マタドール》の効果の前に破壊される。
――という、分かりやすすぎる弱点を対策する筈もなく。
「ふん、私は伏せてあった《古文書の結界》を発動! このカードがある限り、フィールドの《封印の真言》は破壊されない!」
カオス・ソーサラーも伏せた二枚のリバースカードの残り一枚、《古文書の結界》を発動すると結界が《サイクロン》を防ぎきる。《封印の真言》をサポートするカードとして、そのカード自体をサーチする《苦痛のマントラ》とともに、《封印の真言》を破壊されないためのカードが《古文書の結界》だった。
遊矢の速攻魔法《サイクロン》は不発に終わり、《古文書の結界》に守られた《封印の真言》は正常に効果を発動し、フィールドの封印獣たちの効果は引き続き解放される。同じ効果を持った《デーモンズ・マタドール》と《封印獣ヂャムジュル》は、戦闘を介して同時に効果を発動すると、お互いの効果によって同時討ちを果たす。
「フッ……形勢逆転だな。ターンを終了する」
結果として、フィールドに残ったモンスターは《封印獣ブロン》のみ。さらにカオス・ソーサラーのフィールドには、封印獣の効果を解放する《封印の真言》と、それに破壊耐性を付与する《古文書の結界》が控えていた。
「エアーズロック・サンライズ……懐かしいカードだな……」
対する遊矢のフィールドには、最初のターンから伏せられたままのリバースカードが一枚のみ。頼りの《高等儀式術》も、もう上限である三枚を使い切ったと、カオス・ソーサラーは儀式モンスターの降臨の可能性を除外する。
「あの頃に戻るために、俺は……俺のターン、ドロー!」
――遊矢が初めて声を荒げてカードをドローした瞬間、周りの森が何もしていないにもか
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