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遊戯王GX−音速の機械戦士−
―封印・降臨―
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モンスターの通常召喚をしない! 通常召喚で追撃すれば勝っていたはずだ!」

 《終焉の王デミス》の攻撃の痛みに眉をしかめながらも、カオス・ソーサラーは遊矢に向けてそう叫ぶ。確かにこのターン、遊矢はモンスターの通常召喚はしておらず、攻撃力600以上のモンスターを通常召喚すれば勝てていた。

「…………」

「ぐ……私のターン! ドロー!」

 しかし、遊矢はその問いに答えることはなく、沈黙を貫いた。そんな様子にカオス・ソーサラーは苛立ちを隠すことはなく、舌打ち混じりにカードをドローする。彼は遊矢の手札に通常召喚したモンスターがいなかった、という訳ではなく、通常召喚出来るモンスターがいたのに召喚しなかった――つまり、お前などいつでも殺せるのだ、と舐められたと考えていた。

「私は永続魔法《封印の真言》を発動!」

 先のターンに《封印獣イヌン》の効果でデッキからサーチされていた、彼のデッキのキーカード《封印の真言》が発動される。しかし単体では特に効果はなく、その真価はフィールドに封印獣が表れてからだ。

「さらに通常魔法《屍の中の真言》を発動! 《封印の真言》がフィールドにある時、墓地の封印獣の数だけカードをドローする。よって私は三枚のカードをドロー!」

 ……いや、封印獣がフィールドにおらずとも活用する手段はあったか。初手の手札交換などで墓地に送られたカードも含み、墓地にいる三枚の封印獣の数だけカードをドローする。

「モンスターを裏守備表示でセットし、ターンを終了する」

「俺のターン、ドロー」

 しかして三枚のドローを活かすことは出来ず、カオス・ソーサラーはモンスターを裏守備表示にしたのみでターンを終了する。

「バトル。《終焉の王デミス》で裏守備モンスターに攻撃!」

 ライフポイントの関係上、もう《終焉の王デミス》の効果を発動出来ない遊矢も、特に動くこともなくデミスに攻撃を命じる。……やはり、モンスターの通常召喚はしないまま。

「破壊されたモンスターは《封印獣ワツム》! 《封印の真言》がフィールドにある時、このカードが破壊された場合、墓地の封印獣を二枚手札に加える!」

 永続魔法《封印の真言》の効果はこのように、フィールドの封印獣の効果を解放すること。《封印の真言》がなくては封印獣は効果を解放出来ないが、《封印の真言》だけではただの永続魔法。扱いが難しい分、解放された封印獣は無敵の力を得るのだという。

「私は《封印獣ヌヌラオ》を二枚手札に加え、手札の《森の狩人イエロー・バブーン》の効果を発動! 獣族モンスターが戦闘によって破壊された時、墓地の獣族モンスターを二枚除外することで、このカードを手札から特殊召喚する!」

 効果破壊により特殊召喚される《森の番人グリーン・バブーン》
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