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遊戯王GX−音速の機械戦士−
―封印・降臨―
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。そうとなれば見つけることは簡単であり、あまり手間はかけずに亮たちは前線基地の居所を発見する。先の使い魔《ダークファミリア》のように、慎重に前線基地の中を調査しようとしたが――どこか様子がおかしい。

「騒がしいな……」

 巡回している覇王軍の兵士程度はいると考えたが、森の中で兵士は誰一人として見当たらなかった。そして目の前の前線基地からは、何か争うような物音が断続的に響いていた。

「仲間が戦っているんでしょうか?」

「いや……とにかく、突入するぞ」

 自分たち以外に、覇王軍と戦う反乱軍の仕業ではないか――その戦士ラーズの推測に対し、亮は肯定も否定もせずに突入を決める。前線基地の中に入っても人の気配はなく――いや、人の気配は一ヶ所に集中している、とでも言うべきか。亮が広場のようになっている場所を窺うと、大量の兵士たちが円を描くように固まっていた。

 その中心には、覇王軍の幹部の一人である《カオス・ソーサラー》と、もう一人。人間のデュエリストが向かい合っていた。その青い制服はオベリスク・ブルーの証――

「遊矢!? ……いや……?」

 黒崎遊矢。行方不明になっていた親友の姿に、亮は違和感を感じたものの彼の元へ駆け寄ろうとする。しかし、その前に戦士ラーズに止められて未遂となり、彼からの警告が響く。

「死ぬ気ですか……!」

 亮たちの目の前には覇王軍の兵士たちが円形に並んでおり、その数は計り知れないほどであり、無策で突っ込めばラーズの言う通りただ死ぬだけであろう。言われずとも、亮もそれは分かっており、広場を見渡せる位置に待機する。

 もちろん、無策で突っ込めば死あるのみ、というのもあったが……第一に亮が待機したのは、遊矢のような青年の様子がおかしかったからだった。最後に亮が遊矢と会った時は、ジェネックス大会の時だったが、その時とはまるで纏う雰囲気が違う。

 ……どうやら、デュエルが開始されるようだ。

『デュエル!』

遊矢(?)LP4000
カオス・ソーサラーLP4000

 見回りの兵士がいなかったのは、このデュエルを観客として眺めるためだったようで、同時に遊矢が逃げられないようにするためだった。たった1人で攻めてきたこの人間に敬意を表し、せいぜい酒の肴にでもなればいい――カオス・ソーサラーはそう考えていた。

「私の先攻。まずは《手札断殺》を発動!」

 デュエルの初手はカオス・ソーサラーから。まずはお互いの手札を交換するカードで状況を整えると、いい手札になったと笑みを浮かべる。

「私は魔法カード《魔獣の懐柔》を発動! デッキから獣族モンスターである、《封印獣イヌン》と《モジャ》、《封印獣ヌヌラオ》を特殊召喚する!」

 自分のフィールドにモンスターがいない時
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