第2巻
実技授業後の会話
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く輩はどこにもいるという事を事前に諸葉や桜花に聞いていたのと、前世がお姫様だったサツキなので身に染みている。
「やはりというか諸葉から聞かされてたのね?」
「まあね〜。諸葉の周辺には沙紀さんもいるし、桜花さんからの情報の事だから。理事長については、諸葉も知っていたそうだよ」
静乃曰く、諸葉よりも嫌な男で、昔から仲が悪い。昨日もくだらない事で喧嘩をしてたから、少し憂鬱になっていたそうだ。諸葉みたいな一見して兄に見えるが、時々大人のような言い草をするので、クラスメイトやサツキと静乃も頼りになる恋仲だと思っているかも。
「そういえば、ソフィ先輩から聞いたんだけど、もうすぐ白騎士機関のイギリス本部長がこの学校に視察に来るって噂らしいんだけどホントなの?」
サツキは実戦部隊所属する、仲良くしてもらっている先輩の名を出した後に耳打ちをしたサツキで噂だけだから、広まっていないようで。
「ええ、サー・エドワードはその予定だと聞くわね」
流石は事情通であり、静乃は平然と頷く。噂話がホントの話となったので、これが事実となった。《白騎士機関》は、六つの組織から成り立っている。イギリス本部と、日本、アメリカ、フランス、ロシア、中国の各国支部である。白騎士機関の創設者である六人の《救世主》が、各々の国で麾下とする組織を発足した結果となったのか、連合体のような形に行きついた。また、彼らの始まりの六人は「六頭領」と呼ばれ、全員が強力無比の《救世主》達である。例えばイギリス本部長であるサー・エドワード・ランパードは、不敗の白鉄として知られていた。一応国連下部組織の体裁を取り、正式名称を「対《異端者》機関」と言うが、漢字とカナがごっちゃ混ぜなのでアンチメタフィジカルシステムと言うけど。で、この組織が白騎士機関と通称で呼ばれる由来は、彼の華やかな源祖の業がモデルイメージとして業界内で定着したためであった。
「サーの来日視察がどうかしたの?」
「諸葉から聞いたけど、イギリス本部長は白騎士機関で一番偉い人って事は、諸葉の実力が丸見えとなってしまうからよ。あの時の九頭大蛇を倒したのは、私と静乃と諸葉となっているけど、ホントは諸葉一人で倒した事が知らされてしまうわ。神皇帝の実力が知れ渡れば、きっと諸葉を確保してしまうのではないのか心配なのよ」
「なるほどね、嵐城さんらしくない情報だけど。それは桜花さんにでも聞いたのかしら?」
「私の実力はまだまだ兄様にも届かないし、隣に立つのは今の所沙紀さんだからさ。いつか兄様の隣で戦いたいと努力しているんだけど、諸葉の実力は手に届かないくらいって事よ」
「嵐城さんは努力家で、普通の人の数倍の速さで成
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