第百八話
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もんだ。
「そういう一部の連中、ってのは怖いもんだと思うんですけど」
「何かしてきたところで貴方に影響を及ぼせるのですか?」
「まず無理でしょうね」
「ならいいじゃないですか」
「いや、そういう問題ではないでしょう」
何とかなるからいい、とくに害はないからいい、というわけではないだろうに。
「まあ正直に言うと、カンピオーネであるあなたに対してモノを言える人間、というのはとても貴重ですから見ていて楽しいんです」
「なんですか、それ・・・というか、基本的には何か言われても気にしませんよ?」
うちの家族に害がなければ気にしない。それが俺・・・というか、神代だ。そんな単純なことなのに潰された組織があるのは、まあそれだけ才能があるやつが混じってたり、危険視されてたり、なんだろうなぁ。はぁ・・・別にいいけど。俺の正体公表したからには、もう来ないだろうし。魔術に少しでも関わってるなら、カンピオーネ・・・それも、こんなに権能を持ってるやつに手を出そうなんて考えるはずもない。そんなバカそうそういないだろう。
「・・・まあ、その前にその時になっても武双君が生きているか、そもそも日本に残っているか、というのが問題なわけですけど」
「あー・・・まあ、そうですね。それに、他の立候補者がいるかもしれませんし」
先の話は、その時にすればいい。ってかなんかいつの間にやら元の話からずれちゃってるんだけど。
「あーっと、武双君。話を戻しましょうか?」
「ええ、そうしましょう。この話題、終わりがないですし」
両者同意となったので、話をあのぶっ殺したいやつのことに戻す。
「えっと、それでは・・・そうだ。正史編纂委員会の方から一つお願いが」
「お願い、ですか?」
「他にも懇願、といういい方もできますね。依頼にすると見返りを出さないといけないので、却下されましたけど」
「・・・つまり、俺がカンピオーネだからですか?」
「そういうことです。ちゃんと言い方を考えましょう、って言って馨さんと甘粕さんがとても楽しそうに会議してました」
「あの二人俺を言い訳に遊んでるだろそうなんだろ」
ここまでカンピオーネなめきってる組織、他にあるだろうか?
「なんにしても、伝言です。『お願いなんで、被害できる限り少なくしてくれるとうれしいです』と」
「・・・了解、です。俺、あいつに会ったらキレる自信がありますけど、出来る限り頑張ってみようと思ったりしてみたいと思います」
「分かりました。もう被害はあきらめて隠蔽の準備をしておいた方がいいですよ、って伝えときますね」
うん、俺もそれが賢明だと思う。
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