第百八話
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ですけど、それも無理そうなので」
だったら、向こうから来るのを待った方がよっぽど楽でいい。そして、あんなののためにこっちが予定を変更するのも癪だ。他にもあいつの持つ権能の情報がないという問題もあるんだけど、まあそんなのは基本些細な問題だ。
「・・・そうですか。では、そのように」
「はい、そんな感じでお願いします」
「私にとってはうれしいことなので、問題ないですよ」
そう言ってもらえるなら、うれしいことだ。ちょっと心が荒れてきそうな感じだから、少しでも抑えられると。
「・・・って、会長は仕事終わったんですか?」
「ええ、先程。そうでなければこうして話をしていませんよ」
いやうん、会長まじめだからそうなんだろうなとは思ったけど、それにしては早すぎる気がする。そこそこの量があったと思うんだけど。
「まあ、何事も慣れですよ。ですから、出来ることなら私の次の会長は今のメンバーの中から出てほしいです」
「それなら遅くならずに済むからですか?」
「まだ遅くならずに済むから、です。生徒会の中でも会長の仕事量は他の役員とは比べられませんから」
「・・・いつもお疲れ様です、会長」
心からの一言だった。というか、うん。そこまでなんだ。そこそこの間会計やってきたけど、まだこの仕事大変だと思うのに。
「・・・まあでも、来年はまだ会長やるんですよね?」
「そのつもりですよ。といっても、前期の間だけですけどね」
三年生の後期からは生徒会の活動はできない。だからそのあたりで足りない人数分が新しい生徒会メンバーの選挙になるんだけど・・・そうか、もう来年にはメンバーが変わるのか。書記さんと会長は間違いなく抜けるわけだし、俺はこのまま続けるつもりだけど、他の二人がこれ以上続けない、って可能性もあるわけだし。
「そういえば、だれを後任にするかとかもう決めてるんですか?」
「いえ、まだ決めていませんよ。武双君なんかいいとは思うんですけど、来年生きてるかわかりませんし」
「確かにその通りですねって言うのは置いといて、俺ですか?」
「はい。一番生徒会の仕事には慣れているでしょうし、知識不足なんかがあっても何とかなっちゃいますし」
ああ、うん。確かに権能を使えばなんてことはないですね、それ。とっても分かりやすい理由をどうもありがとうございます。
「でも、俺が生徒会長をやったら生徒はどう思うんですかね?」
「といいますと?」
「人気云々は俺には分からないので置いといて、家族のことで少なからず男子連中に思われてるところがあると思うんですけど」
ついでに言うなら、俺以外女子しかいない生徒会、という状況もそうだ。つっても、本気でいろいろと思ってるのは一部のやつらくらいだけどな。ほとんどは冗談みたいな
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