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IS インフィニット・ストラトス〜普通と平和を目指した果てに…………〜
number-27
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ら並んでいた。
「……あのっ、織斑先生。どうしてここに篠ノ之さんがいるのでしょうか?」
「それに関してはすぐに分かる。もうすぐ来ると思うから立って待機していろ」
千冬の言葉にさらに疑問を深める代表候補生たち。いや、ラウラだけ別のことを考えていそうであった。先程から視線がここにない。まるでこれから何かが起こることを知っているかのような、そんな瞳をしていた。千冬はラウラに目をつけていた。
ラウラはドイツ軍時代の教え子ではあるが、どこか周りにいるドイツ軍人にはある愛国心が感じられなかったのだ。そしてそれは所属しているIS特殊部隊にもいえたことだった。愛国心のようなものが感じられなかったからよそ者であった千冬も舞台に馴染むことが出来ていたのだ。多少の違和感と共に。その違和感は拭えることなく、ずっと引っかかったままだ。
「ラウラ、お前は何を考えているんだ」
「……!? い、いえ、これから行われる内容を予想していただけですが……何か?」
「…………いや、なんでもない」
やはりおかしい。違和感を感じる。最初に僅かながらに浮かべた戸惑いの表情を彼女は見逃すことなく捉えていた。これでラウラが何か別なことを考えていることに確証を持てる。だが、問題は何を考えているかだ。今のように流されてしまえばそれで終わりなのだ。今はただ状況証拠だけでラウラを疑っているにすぎない。物的証拠がないことには迂闊に動けなかった。――――とここで、千冬が待っていた人物の声が聞こえた。
「やはー、ごめんごめん。待たせちゃったね」
「遅いぞ、束。時間が惜しんだ、すぐに始めてくれ。……それで? どうして見袰衣は束と一緒にいるんだ? 本来でなければ、ここで整列して待っていなければならないのだぞ」
「すいません、篠ノ之博士に呼び止められまして手伝いをしていただけです」
「だめっ、だぞ、れんくん。ちゃんと私のことは篠ノ之博士なんて他人行儀な呼び方じゃなくて名前で呼ばなきゃ」
「悪かったよ」
一夏たちはここに束が来るとは思っていなかったのだろうか。フリーズしてしまっている。臨海学校に来ていることは知っているのだから、この状態も予想していて当たり前だろうが……おそらく誰も予想していなかったのだろう。セシリアまでもが固まってしまっているのは少々意外だが、企業にいたころと比べて平和な日本で過ごしていたため平和ボケしただけ。そう結論付けた千冬は、平和すぎるのも考え物だと嘆息する。
「束、早く進めろ」
「はいはい、分かったよちーちゃん。……まったく五月蝿いったらありゃしないね。ではでは気を取り直して、箒ちゃん、君に私からのプレゼントだよ」
「……プレゼント?」
「あはは、そんなに怪しまなくても大丈夫だよ。私にしては珍しくまともな
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