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人の心
2部分:第二章
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側にあった水溜りを覗いて顔を確かめます。自分では中々のものだと思えます。
「いけるかの。さてと」
 顔を上げて村に入りました。背中に薪を背負うのも忘れません。何処からどう見ても純粋な樵です。斧とか鋸なんかも持っています。
 その格好で村に入ると。早速村人のうちの何人かが彼に声をかけてきました。
「おう与平さん」
「早いな、案外」
 こう彼に声をかけてくるのでした。
「今日もたっぷり取ってきたな」
「ちよちゃん喜ぶぞ」
「ちよちゃん?ああ」
 それが誰の名前かすぐにわかりました。娘の名前です。ついでに言えば今彼が化けている父親の名前までわかったのでした。
「娘ですかい」
「そうじゃ、もう待っておるぞ」
「家でな」
「家か」
 見れば村の奥に一軒の家があります。そこに向かうと家の前に赤い服を着た一人の女の子がいました。髪を上で結って黒い大きな目をしています。どうやらあの娘がちよなのだとわかったのでした。

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