ワールド・カタストロフ〜クロスクエスト〜
Round《8》〜ゴッド・アンド・マリア〜
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ざけるように一蹴。《マリア》の頼みを断る。
そして幕は上がる。
閃光が――――
【デュエル!!】
弾けた。
『「……シッ!」』
開幕早々、クロエは神速で駆け出す。《錆びた十字架》をタツに向け、全方位から一斉に射撃。
「……この程度ですか」
しかし彼は、手の一振りでその全てを破壊する。闇の帯と光の帯が発動し、クロエに向かってダメージを反射する。しかしクロエの光剣がそれを迎撃。同時に大量の闇剣が出現し、受けるはずだったダメージと同等の威力を以てタツに迫る。
「――――『それでは俺を傷つけられない』」
だが、《真実の言霊》がそれら全てを無効化した。闇剣たちはタツを穿てない。
タツの両腕のクローが、一回り巨大化する。太い爪を一振りすれば、常軌を逸した耐久力を持つはずの光剣すらバターのようにスライスされる。
それだけではない。いつの間にかタツの手に握られていた銃が、こちらを向いている――――
『「ッ……! 《マジック・アーチ》!!」』
全ての攻撃を反射するリングが、タツの銃から放たれた絶死の光を反射する。それはタツの闇の帯と光の帯に喰われ、無効化された。同時に、マジック・アーチたちもボロボロと崩れ去っていく。
「今の攻撃には対象を無力化する《真実の言霊》の術が編み込まれていました……一度は防ぐとは」
『「……」』
「俺はあなたを見くびっていたようだ。残念ながら俺は時間が掛けられないんですよ。だから――――」
そう、言って。
「ここで、終わりにさせていただきます――――《絶対無効結界》」
タツを中心にして、封絶の空間が展開されていく。
「マズイッ! クロエ!」
『「《コード・エタニティ》!!」』
彼にしては相当珍しく、切羽詰まったような声で叫ぶクリス。半ば条件反射のように、緊急時にしか使ってはいけない最後の一手を打つ。あらゆる無力化自体を無効化する、絶対の加護を――――
だが。
全能の主神の前には、《聖母》の力など通用しない。
「無駄です」
《全知全能》が、《コード・エタニティ》を奪い取る。《絶対無効結界》がコロシアムを侵食し、あらゆる異能を封じ込めた。
それはスキルも同義であり。
「ぐぁっ」
クロエの身体をコーティングしていたあらゆる装備が……《変身》スキルで返信していたクリスが無効化され、普段の金属ネズミの姿に戻る。《錆びた十字架》も消滅する。
《聖母》の意思も薄れていく。彼女自体が異能と認識され、封じられたのだ。
後に残ったのは――――裸体のクロエ。無力な、クロエ
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