ワールド・カタストロフ〜クロスクエスト〜
Round《7》〜デットリィ・ワールド・デッドエンド〜
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女《ヒロイン》を犯して殺してやる。するとあいつら、面白いほど発狂してくるんだぜ」
「お前……ッ」
ぎゃははは、と、ジンは高笑いを上げる。それを聞いて、シャオンは歯噛みした。その数々の世界の『主人公』たちはどんな思いだったのか。信じていたはずの物を奪われ、汚され、滅んでいく。どれだけ口惜しかったことか。
「一番おもしろかったのは何処だったかなぁ。確か真黒い鎧と大剣を以てる奴の世界だったか。女があいつにゃもったいないくらい美人でな。確か分岐めぐって一人連れて帰った気がするんだが……まぁいいや。その時のスキル、見せてやるよ。いつまでも長話してると、お前に復活されちまいそうだからな」
と、そこで。
ジンの顔が、少々冷静に戻った。シャオンが立ち上がりかけていることに気が付いたのだ。シャオンのスキルには、《戦闘回復》の回復力を大幅に助長するものがある。それのおかげで、もうHPは全快に近い。
だが、ジンはシャオンが完全に体制を整えるのを待ってはくれない。彼の背中に、一本の剣が出現する。それは禍々しい、漆黒の剣。その中に封じ込められているのは悲鳴。
「エクストラアイテム《災禍の鎧》と、ユニークスキル《抹殺剣》の使い手。名前は忘れたが、スキルは有用でレベルは高かった。確か400だったかな? それに《災禍の鎧》も、しかるべき人間が使えば強くてなぁ。精神干渉とかしてくるんだが、俺には《仙者の心得》と《魂無き者》があるから精神干渉は効かないしな。唯のお手軽強化アイテムだぜ……喰らえよ、《抹殺剣》最上位ソードスキル、《デッドエンド》だ」
抜き放たれた漆黒の大剣が、鮮血のエフェクトライトを纏って振り下ろされる。シャオンは全力でその攻撃を避けると、その余波で立ち上がって一気にその場から離れた。
そして見たのだ。
「なっ……」
大地がかち割れ、悲鳴を上げる姿を。
「ちっ、避けやがったか……ヒットすりゃぁイモータルオブジェクトでも破壊できるんだけどなぁ……」
忌々しげに舌打ちをするジン。戦慄を覚えながらも、シャオンはその二刀を強く握りしめて。
「やらせるかよ……振り切らせてもらうぜ!」
駆け出す。もはや神速すら超えた、超神速の域で。
「――――果てしなき加速を続け……今ここに、全てを超えて――――トップスピードで振り切るぜ!!」
繰り出すのは、シャオンが持つ最強のソードスキル。名は――――
「――――《ギャラクシーバースト・オーバードライブ》!!」
連撃数、475。HPを犠牲にするが、発動中はAGI+100強敵相手にしか決して使わないと決めていたその剣技を、今ここで使用する。
「……!」
ジンが瞠目する。シャオンの剣は、ジン
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