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Round《7》〜デットリィ・ワールド・デッドエンド〜
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ャオンが、ジンに斬りかかって――――



 ガキィン! という鈍い音と共に、止められた。

 剣が、つかまれているのだ。その手で。純白に深紅の十字が描かれたガントレットが嵌められた、その手で。

 シャオンは知らないが、リンから奪い取った《破皇拳》で生み出されたガントレットだ。素体となっているのは、かつてジンがヒースクリフから奪い取った《神聖剣》、その専用装備である一対の十字剣と十字盾《解放者(リベレイター)》。

「な、に……ッ!?」
「おせぇぞ。その程度か? 欠伸が出るな」

 シャオンの視界が、怒りで赤く染まり始める。《神速剣》に搭載されたエクストラ効果、《感情フィードバックシステム(ESF)》が起動し、シャオンの攻撃力と敏捷値が桁外れに増加していく。それだけ、『遅い』と言われたシャオンが怒っている、という事なのだが。

「おらよ」
「ぐあっ!」

 ブンッ! という音と共に、シャオンの身体が投げられる。常軌を逸した筋力値が生み出すスピードで、シャオンはコロシアムの、先ほどまでいたところから真反対の場所まで吹っ飛ばされた。

「ぐぅ……」
「どうだ? Lv87594の筋力値が生み出す破壊力は」
「レベル……はちまん、ななせん……!?」

 あり得ない。

 SAOでは、経験値を得てレベルが上がるほどに、次のレベルに上がるための必要経験値が増えていくだけでなく、獲得できる経験値も減っていくのだ。相対的にどんどんレベルを上げることは難しくなり、理論上の限界は250であると言われている。

 故に、どれだけあがいても、一万を超えることなど絶対に不可能であるのだ。一体どのような手を使えば、そのようなステータスになるのか。

「大変だったんだぜ、ここまで上げるの。百二十七個の世界でヒースクリフのおっさんを殺し、あいつからレベルと《神聖剣》を奪い続けたが、一向にレベルが上がらねぇ。あいつのレベルは150だから、せいぜい2000程度しか上がらねぇのさ。おっさんをいちいちワンパンするのも飽きてきたから、次はもっと別の世界に行ってみたんだが……いいのがいてなぁ」

 ニタリ、と、怖気の走る笑みを浮かべるジン。あれは……ALOの、妖精王オベイロンと同じような顔だ。

「どこのSAOだったかな……キャサリン、っつーのがいてな。レベルはまぁ120位でそんなんでもなかったんだが、スキルの量が多くてな。スタイルは悪かったが顔は悪くなかった。何よりおっさんの恋人だったみたいでよ、アイツを犯して殺してスキルを奪ってやったら、おっさん泣き叫んで斬りかかって来るんだぜ。単純にワンパンするよりも楽しくて楽しくて。
 ほかにも色々だなー。その世界では最強とか呼ばれてる雑魚みたいなプレイヤーを殺して、そいつの目の前で|
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