ワールド・カタストロフ〜クロスクエスト〜
Round《6》〜ストロンゲスト・カタストロフ〜
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には、《無効化》という概念自体が効かない異能を保有するしかない。そしてライトの帯電能力は、それに分類される。
彼の――――【天城来人】という概念そのものに刻み込まれた、彼を構築する《設定》。それにはさしものタツも対処ができない。彼に概念への干渉は許されていないのだ。タツには異能をはく奪する異能も存在するが、この場合は対処ができない。
この空間内では、ライトはソードスキルも、何もかもが使え無い。彼は持ち前の筋力と、帯電の異能で戦うしかないのだ。
恐ろしいのは――――
「セイッ!!」
それでも、ライトが非常に強いことだ。
「……」
《創造》のスキルで生み出された翼をはためかせ、ライトのスラッシュアックスによる斬撃を回避するタツ。
同時に巨大なクローと大太刀を出現させ、光と闇の帯を伴って斬りかかる。瞬時にライトの武器が入れ替わった。ガンランスと、対応する大盾――――
「……『盾なんて存在しない』」
「ッ……」
《真実の言霊》が起動し、ガンランスの盾を消滅させる。雷光の力で高速移動するライト。しかし刃と帯は彼をしっかりと追撃する。
そして。
「武器がこれだけだと思ったらいけないですよ、ライト」
「何っ!?」
《創造》は、SAOに存在しないモノだって創り出せる。というか、この場所はSAOではない故に。
空を、無数の銃口が覆っている。ライトがどこに逃げても、その銃口から放たれる暴威は、彼を飲み込み撃墜するだろう。
だがそれはタツも同じである。異能ではない故に、無効化は不可能。であるからして――――
「『この攻撃、俺には効かない』――――照射開始」
真実を捏造し、そして銃撃を開始する。
瞬間。
輝きが、荒れ狂った。
「ぐああぁぁああぁぁああああっ!?」
ライトを飲み込んだ破壊の輝きは、しかしタツには何の効力も及ぼせずに消えていく。
光が治まったその時、立っていたのはタツ。膝をついていたのは、ボロボロになったライト。その差は歴然である。
タツのHPバーは今だ十全の状態を保っている。
対するライトのそれは、残すところあと二割ほど。
「……相変わらずの規格外だな、お前は」
「そうでなくてはならないですから。ほら、降参したらどうです?」
「バーカ。こっから逆転してみせらぁ」
にやり、と笑うライト。
しかしタツは。
《全知全能》の神は。
「いいえ。詰みです」
無情にも判決を下す。
「ぐぅッ……!?」
ドスドスドスッ! と音を立てて、ライトの体を、《
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