ワールド・カタストロフ〜クロスクエスト〜
Round《5》〜アクセル・ダンス〜
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もろに喰らって、コロシアムの壁際まで吹っ飛ぶ。HPの総量は残り八割まで落ち込んだ。
「ぐっ……」
「まだまだ! 終わらないぜ!」
シャオンは容赦なく追撃する。
《神速剣》ソードスキル、《オーバーフリーズライザー》。六芒星を描く斬撃が、リュウを切り裂かんと奔り出す。
だがそれを、リュウが黙って見ているわけがない。スキルディレイが解除されたリュウは、その両剣をシャオンめがけて突き出した。
威力は低いが、確定で敵を吹き飛ばして隙を生み出す《双刀》ソードスキル、《エルレイン》だ。
システムすら追いつかないとされる速さで、それを避けるシャオン。しかしリュウのねらいは、シャオンを吹き飛ばすことではない。
どれだけ一瞬の出来事であっても、シャオンを『移動させる』ことだ。これによって彼の行うアクションには隙ができ、リュウが脱出しやすくなる。
もちろん、シャオンのスピードの前では、どれだけ逃げようが一瞬で追いすがられてしまうだろう。だからそれを、真っ向から迎え撃つための準備だ。
「疾ィッ!!」
「……ゼァァッ!!」
シャオンの二刀と、リュウの両剣が同時に光を纏う。
シャオンのそれは、《連二刀流》上位ソードスキル、《ソードダンス・オーバースピード》のモノ。
対するリュウのそれは、《双刀》立体軌道ソードスキル、《トーデス・シュトラーフェ》。
シャオンの剣技は三十連撃を超える。嵐のような斬撃が、リュウの剣の竜巻に巻き込まれ、弾かれあう。
加速する剣戟の応酬。すでに仮想の大気すらが切り裂かれ、バラバラになっていく域へ。速く。疾く。
そして――――シャオンの剣戟すべてが出終わるのとほとんど同時に、リュウも斬撃をストップさせる。
即座に愛剣を構え直す両者。これから彼らが打ち出すのは、他のそれとは一線を画す、彼らのもつ中でも最上位に属するソードスキルたち。
加速しすぎた故か。停滞して、スローモーションのように見えるその空間の中で、勇士たちは勝者を決めるべく、動き出す。
「……光速が奏でしこの歌は、六刃の聖なる協奏曲!
《ライトスピード・ディバインセクステッド》!!」
「喰らえ……ッ! 《カタストロフィ・ブレイク》!!」
方や《連二刀流》と《神速剣》の複合、108連撃の斬撃の歌。
方や《双刀》最上位ソードスキル、大威力に加えて、五パーセントの確率で即死判定の一撃。
果たして――――
結果は、意外な形を見せた。
まず、想像を絶する速さで叩き込まれたシャオンの斬撃が、リュウのHPを丸ごと削り去った。
ほぼ同時に、リュウの斬撃がシャオンにヒット。幸運少年の名の通り、たった五パーセントの確立
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