仲間の背中
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犯行を成立させるにはまず一つ、ターゲットに短時間で近づくことのできる配置。二つ、寝ている人間を死亡させるだけの劇薬を容易に入手できる環境。三つ、それを行うだけの人選、人数。この三つに当てはまるかつ、今ここにいる朝田詩乃の周りでいる人物、そして彼女に異常なまでの執着心を持っている人物といったら〜・・・お前しかいないんだよ、新川恭二くん?」
「ッ!そ、そんなのただの妄想だ!証拠はなんだ!?」
新川の反応に雪羅は頭を掻いた。
「証拠、ねぇ・・・?それはお前が今まさに掘りまくってる墓穴だよ」
その瞬間、新川の怒りは頂点に達した。
「貴様ァアアアッ!!!」
「遅ぇ」
雪羅は車椅子を器用に動かすと新川の足を引っ掻けた。
「グアッ!」
「いいか?敵を捉えるときはまず全体を見ろ。闇雲に来たところで返り討ちになるぞ」
「だまれぇえええッ!!!」
「それと殴るんなら腕だけじゃなくてもっと腰を入れろ」
こんな風にな、と言うと雪羅は新川の顔の目の前で拳を止めた。
その圧力に新川は思わず後ずさりしてしまう
「ほら」
雪羅は新川に木刀を一本投げる。
「取れ、お前のそのひねくれた根性、叩き直してやる」
雪羅も木刀を取り出すと、構えた。
「来い・・・」
これが、最後の仕事───
凍てつく公園に雪が降り始める───
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