3部分:第三章
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たことがのう」
「はあ」
「何が何だか」
「わしだけではない」
彼はまた言う。
「わしの先にも後にもあの女の子と一緒に遊んだ生徒は多い。一年だけな」
「一年だけか」
「うむ。毎年いるのじゃ」
「毎年っていうと」
「それじゃああの女の子は」
彼等はようやくわかってきた。あの女の子が何なのかを。それは今まで話には聞いていたが見たのははじめて見るものだったのだ。
「そうじゃ。人ではないぞ」
「やっぱり」
「あの女の子は」
「害はないぞ」
祖父はこうも言うのだった。
「だから安心しておけ。ただしじゃ」
「ただし?」
「あの娘と一冬遊んだのじゃな」
それをまた言う。
「一冬。そうじゃな」
「うん」
孫達は祖父に素直に答える。
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