第2巻
作戦行動開始×CBと実戦部隊での戦闘風景×凱旋風景
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ている灰村諸葉の場面を注目していた。初めて目の当たりにする、創造神黒鐵の力や仲間であるCBと使役しているドラゴン達の戦闘振りを。真面目腐った顔をした男の口元に、ゆっくりと笑みが刻まれている。堪えきれないばかりとなったが、男はポケットに手をやり、着信を報せる携帯電話を取り出す。
『ハロー、タダノリ。ご機嫌如何?』
とても気さくだが、美しい発音の英語が聞こえた。
『大変素晴らしいです』
タダノリと呼ばれた男は、亜鐘学園理事長をしている漆原賢典の事だ。理事長は流暢な英語を使って、恭しく返事をした。
『へえ?何かいい事でもあったの?』
『丁度今、例の灰村諸葉が戦う様を見ております』
『それはいいなあ!で、どうなの、神皇帝は?期待通り?』
『ええ。この映像をお譲り出来ないのが残念な程に』
『他所には公開しない事になってんのはお互い様だしね。それは仕方が無いけど、蒼い翼からの映像提供だからそこだけは持っているんじゃないのかな?』
『ですな。まあ、近々その目で直にご覧になれば良い事かと。それに蒼い翼を敵に回したくはありませんからな』
密談をしている様子だったが、この通話は既に月中基地支部が盗聴しているのをデータとして保存している。どんな密談や盗聴防止をしたとしても、こちらには優秀な管制官がいるので無駄な事。理事長はずっと諸葉から目を離さないでいた。
『その件で電話したんだよ。来週中に日本に行くスケジュールがついたから、よろしく』
『お待ちしております、サー』
理事長は丁寧に通話を切った事で、電話相手が優れた救世主で話のしやすい人物なのと、最後に言った言葉で電話相手が特定出来た。こちらは亜鐘学園理事長漆原賢典で、通話相手は白騎士機関イギリス本部長であるサー・エドワード・ランパードの可能性大だった事を。理事長が計画した企みに、真っ先に乗ってきた共犯者。フットワークも軽く、早速協力するための来日を約束してくれた様子。理事長は企みをもう少し補強するための布石を打つ。
「ついに我が校に現れた三人目の神皇帝だ。一人目と二人目は蒼い翼とCBに現れた事で、不運とされたが今回の幸運はまさに千載一遇」
独白している間にも、出入口のドアが静かにノックされる。先程、人を呼び出しておいたからであり、理事長は執務机に腰をかけると入室を促す。彼女には是非企みのために一役買ってもらわないといけないと考えていたそうだ。彼女というのは、戦闘後にサツキが静乃が呼ばれた件であるようだが、その企みをぶっ潰すために泳がせていたのだった。
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