2部分:第二章
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もある。
「俺考えたんだけれど」
「何だよ、勉」
「御爺ちゃんに聞いてみようと思うんだ」
彼はそう皆に言ってきた。
「御前の御爺ちゃんにか」
「ほら、うちの御爺ちゃん生まれてからずっとこの街にいたし」
彼は言う。
「学校の先生だったしさ。だから」
「そうだな」
英行は腕を組んで難しい顔をしたままだったがその言葉に頷いた。
「御前の御爺さんならわかるかもな」
「ああ。じゃあ今日俺の家に来てくれよ」
勉はあらためて皆に言う。
「それでわかるかも知れないしさ」
「よし、じゃあそうしよう」
英行が言った。強い声で。
「皆それでいいな」
「ああ」
「じゃあそうしようぜ」
尚志も隆明も頷く。こうして彼等は勉の祖父に話を聞くことにしたのだ。
勉の家の奥の間に彼の祖父はいつもいた。穏やかな顔の老人で髪の毛は薄く真っ白になっている。畳の間に座布団を敷いて正座をしていた。その姿で四人の話を聞いていたのだ。
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