下忍編
ヒナタ
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
うずきだした呪印を抑え込み、カトナは無理矢理思考を振り払う。
「チャクラ使う、大技…。でも、使うには、足り、ない。なら…、なら?」
大技を使うにはチャクラが足りない。だから、発動できない。
ならば、そのチャクラ補えればいいのだ。ようは。
少ないチャクラを多くさせる方法を考えればいい。
今まで思考してきたそれを、しかし、今日は発想を転換させる。
自らを鍛えることでチャクラを増やすのではなく、術の効果によって増やそうと考えたのである。
これはある意味、発想の転換というよりは本末転倒といわれてもおかしくないだろう。
エネルギーを作るためにエネルギーを消費するのは意味がない。前人未到というよりは、皆がやろうとしてもやれなかっただけのことである。
けれど、だからこそ、カトナは考える。
発想を転換させ、思考を流転させ、なんとかならないかと頭をひねる。
そうでもしないと、彼女は自分がこの世界で生きていけないのを分かっているのだ。
そうでもしないと、自分がナルトを守れないのがわかっているからだ。
「…たとえば、相乗効果、なら」
累乗。塵も積もれば山となるのまさに言葉通りで、例え2であろうと、累乗し続ければ、それは莫大な数字となる。何かを何かと掛け合わせることで、チャクラを更に強大にする。
それは悪くない発想ともいえるが、しかし、何を掛け合わせればいいのだろうかと考えて、カトナは、ふと気が付いた。
生み合えばいいのではないか、と。
チャクラは主に五つの性質に分かれ、それぞれがそれぞれの性質を持つ。
火は風に勝ち、水にまける。
水は火に勝ち、土に負ける。
土は水に勝ち、雷に負ける。
雷は土に勝ち、風に負ける。
風は雷に勝ち、火に負ける。
これは五行思想から連なるものであり、五行思想とは火・水・土・木・金の五つから連なる思想だ。
五行にはそれぞれ面白い関係がある。
まずは、順送りに相手を生み出していく、陽の関係である相生。
木は燃えた時、火を生む。火が生まれるには木が必要であるという、木生火。
火によって物が燃やされたとき、灰が出来、灰は土にかえり、土はよりいっそう肥えて育つ。
土を生む。もしくは育てるのには火が必要であるという、火生土。
それにあわせて、土が金を生まれるのに必要という土生金。金が水を生まれるのに必要という金生水。水が木が生まれのに必要という水生木。
以上、五つのことがらをまとめて、五行相生という。
反対の性質であり、相手を打ち滅ぼしていく、陰の関係である相克というのもある。
木は土を痩せさせ、土を苦しめるという木剋土。
土は水を汚れさせ、水を苦しめるという土剋水。
水は火を消させ、火を苦し
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ