番外21話『かみなりに打たれて』
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うだけど……俺はやっぱり神っていうのにリベンジしたいな」
全員がそれぞれの言葉を述べて、それらを聞いたルフィが立ち上がって叫んだ。
「よ〜し、やるか! 黄金探し!」
ルフィの声に、反対の声は上がらない。
ルフィたちが黄金を探すことを決め、その黄金前夜祭と称して始めたキャンプファイヤー。
彼ら全員がそれに疲れ、眠りに落ちた頃。
同じくアッパーヤードの神の社には3人の神官が神のもとへと集まっていた。本来ならば4人いるはずの神官がこの場に3人しかいないのは一人の神官はルフィ、ウソップ、サンジに倒されてしまったからだ。
とはいえ、誰もそれを気にも留める様子はなく、それどころか普段通り喧嘩にまで発展しそうな険悪な雰囲気を醸し出している。だが、それも神が彼らの目の前に姿を現すまでのこと。流石に神の前に喧嘩をする気はないのか「まぁ座れ」という彼の言葉を受けて、神官たちは素直にその場に腰を下ろした。
「お前たち、あの青海人たちをあまり気に止めていないようだが……奴らの狙いは黄金だぞ」
「黄金……奴らがなぜそのことを」
「もともとこの島は青海にあった島だ。青海人がそれを知っていてもおかしくはない……当然明日動くだろう、シャンディアも再び明日攻めてくる……そこで明日はこのアッパーヤード全域をお前たちに開放しよう。どこにどう網を張ろうとかまわん。ルール無用に暴れていいぞ」
「なぜ急にそこまで」
「実はな……もうほぼが完成している、マクシムがな。さっさとこの島に決着をつけて旅立とうじゃないか、夢の島へ」
普段ならばここで話は終わり、その場で解散だったろうが神は一呼吸をおき「それと――」と言葉を付け加えた。
「それと?」
珍しく、言葉を区切った神に、神官たちが首を傾げて、言葉の続きを促す。神はあくまでも愉快そうに、まるで神官たちの反応を楽しむかのように言う。
「――サトリを含んだお前ら4人をあしらっていた青海人がいたろう」
「あしらったとは人聞きの悪い……結局は神の裁きによって裁かれたあの男のことでしょうが、あいつがなにか?」
「少し前に目を覚ました……体調も悪くなさそうだったぞ」
「あれだけの裁きを受けておきながらまだ動けると?」
「ああ」
「……」
「奴の狙いは私らしいが……やはは、私はともかくお前らは気を付けることだ」
神の言葉に、ハントの実力を体感している3人が押し黙る。
アッパーヤードに、戦いが始まろうとしていた。
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