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FOOLのアルカニスト
悪魔合体
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たCOMPはどうすれば?」
 
 徹は無事に起動できたことに胸を撫で下ろしながら、今まで使用していたポケベル型COMPを差し出す。

 「ほう、なるほどな。そういうことか、雷鋼の奴め……。お前の使っていたCOMPは私が、どこまで最小化できるか調べる為に戯れに作ったものでな。まあ、その為に性能は本当に最低レベルなので、誰も使おうとしなかったのだが、雷鋼がよこせというので、譲ったものだ。まさかお前が使っていたとはな。
 ふむ、若きサマナーよ。よければそれを私に譲ってもらえぬか?相応の対価は支払おう」

 思わぬポケベル型COMPの来歴とヴィクトルの申し出に驚く徹。

 「ええ、構いませんよ。それから対価は頂きません。今後、悪魔合体のことで色々世話になりますから」

 ヴィクトルはこう見えて義理堅い男だ。元々己が作ったものにも関わらず、かつ徹のような若僧の新参サマナーに対して対価を支払うと言ってくるあたり、彼の誠実さというか義理堅さが伺える。それをなんとなく悟った徹は、あえて対価を要求しないことにした。
 とはいえ、当然そこには徹なりの計算がある。ここが天海市で、かつ未だソウルハッカーズ関連の事件が起きていないことに気づいた彼は、将来の布石の為にあることを思いついたのだ。それには、どうしても優れた悪魔合体の技術者が必要であったからだ。ヴィクトルはそれにうってつけの人物であり、手を貸してもらうためのとっかかりにできると考えたのだった。

 「ふむ、そういうならばお言葉に甘えよう。
 ではせめてもの返礼にというわけではないが、私の悪魔合体の秘儀をお見せしよう。COMPのデータ移行の手間も省けることだしな」

 「分かりました。ゴブリン、エンジェル来い!」

 徹の叫びと共に召喚される妖精ゴブリンと天使エンジェル。エンジェルは、チェフェイの異界の次に入れられた異界で、これまた命乞いされて仲魔にした悪魔である。つくづく、普通の交渉で仲魔ができない男であった。

 「旦那、お呼びで?」

 「サマナー様、私に何用でしょうか?」

 子鬼のような妖精と最下級とはいえ清らかな天使が、目の前に姿を現す。これが合体して1つになるなど、どう考えても ありえないことのように思われて、徹は苦笑する。それを可能としてしまう悪魔合体という秘儀の恐ろしさと奥深さに対する畏怖を隠して。

 「呼んだのは他でもない。お前達に悪魔合体してもらおうと思ってな。構わないか?」

 「拒否などできるはずもないでしょう。この身の生死はすでに貴方様のもの。合体材料でも好きなようにされたらよいでしょう」

 どこか投げやりに諦観の表情でエンジェルが答え、合体装置の魔法陣の上に進み出る。

 「旦那、やっとですかい。旦那のレベルとはかなり離されちま
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